おらほのことば

仙台空港ターミナルビルの3階にお店を構える「寿松庵」のレジに置いてあった小冊子。「まるまつ」でお馴染みの株式会社カルラが用意した物のようです。「おらほのことば」と題されたその小冊子は代表的ないくつかの仙台弁を紹介したもので、仙台の玄関口とも言える空港店にて県外からの旅行者に向けて作られたものなのでしょう。「おらほ」というのは、もちろん「おらの方、我が方、私たちの方」という意味で、これに対する言葉としては、「あんだらほ」ということになりそうです。

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面白そうなので持ち帰ってきた「おらほのことば」。なんのこれしき。軽く百点は取れるだろうと思って見てみると、むむむ・・。なかにはまったく知らない言葉も出ています。仙台弁と言えども、ごく狭い地域でしか使われなかった言葉もあったのかもしれず、もしかしたらもう少し年上の先輩方ならお分かりなのでしょうか。機会があれば、仙台生まれ仙台育ちの義母にもこれを見せましょう。

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昔によく使った懐かしい言葉や、今でも現役バリバリの言葉。思わず吹き出しそうになりながら見てしまう仙台弁の数々。え?と突っ込みたくなる部分も少なくありません。例えば、「そ」のところに「そいづチョサネでケサイ」と、まるで高級宝飾店でのワンシーンのような言葉がありますが、これは「そ」ではなく「ち」の「ちょす」でよいと思われます。同じように、「ひ」のところには「ひとごどでアンメッチャ」という例があります。確かに、「あんめっちゃ」だけでは何のことやらさっぱり分からないのかもしれませんが、類似語として「ねえべっちゃ」も同様かもしれません。

実に久しぶりで懐かしいのは「まつぽい」と「ハラピリ」です。「西日が目さ入っと、いぎなりまつぽい」や、「久しぶりで牛乳飲んだっけ、5分もしねうづハラピリだよわ。まんずしどい」という場面での使い方が合いそうです。いずれにしても、仙台弁などの方言を使う場面は同レベルの相手がいてこそのこと。方言同士のキャッチボールでないと、連射するのはなかなか難しいのであります。

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最後のページで締められている、「くに(郷土)ことば 語れば還る 幼き日」。まさにその通りです。お盆で帰郷された皆さんのなかには、久しぶりで交わす地元の方言でのキャッチボールに、おそらく遠い昔を思い出されたシーンもあったのでしょう。

そしてキャッチボールと言えば、熱戦が繰り広げられている高校野球。残念ながら宮城代表の仙台育英は敗退してしまいましたが、なんとお隣り両県の「花巻東」と「日大山形」がベスト4!本日の試合結果には大いに興奮しましたが、これで東北へ優勝旗を持ち帰る確率は50%となりました。そして明後日に両校が勝てば100%になるのです。

両校とも、なんとか最後まで頑張って、東北魂を全国へ見せつけていただきたい。いずれにせよ、ベスト4のうちで東北勢が2校というのは素晴らしいことですが、ここまで来ると私たちも欲が出てきます。出来ることなら岩手と山形の両校で決勝戦を。そして、是非とも優勝旗を、おらほさ!