仙台七夕まつり 2012

今から25年ほど前のことですが、横浜に勤務していたことがありました。横浜と言っても営業所があっただけで、私が担当していたのは神奈川県西部の沿岸部から内陸部まで実に広い範囲。沿岸部は、いわゆる湘南と呼ばれる藤沢から茅ヶ崎、そして平塚あたりまでです。

1度だけ、平塚の七夕まつりにぶつかったことがありました。通常であれば仕事を事前に仕込んで、七夕まつりの開催中は出向かないことにしていたはずですが、おそらく取引先から急に呼び出されたのかもしれません。その時に初めて見た平塚の七夕まつり。予想以上に規模が大きく、とても綺麗。もちろん、遠く仙台七夕を思い出したのは言うまでもありません。

P1010963

7月7日の七夕から月遅れの8月。仙台市の中心部に限らず、市内各地の商店街または宮城県内のあちこちでも七夕飾りを目にします。伊達政宗公が七夕を推奨したということから、当時の仙台藩に該当する地域で残る文化なのかもしれません。私が住む近所の商店街でもこの時期は七夕飾りがお目見えしますが、もちろん仙台市中心部の商店街も同様です。

少し昔風で言えば、名掛丁商店街、中央通り商店街、そして東一番丁商店街。そこでは他の商店街では見られないような豪華絢爛な七夕飾りが街を彩ります。一番町の4丁目を除いては屋根付きのアーケード商店街ゆえ、平塚の七夕まつりのような開放感はありません。しかし、それが逆に何層にも織り成す七夕飾りの密度感をかもしだしているのかもしれません。

P1010948

P1010956

P1010957

P1010962

P1010981

P1010987

P1020003

P1020020

P1020031

P1020037

P1020038

P1020039

P1020042

P1020058

P1020066

P1020067

P1020071

P1020076

P1020082

伊達政宗公が好んだとされる「豪華絢爛」。実に手の込んだ装飾や彩りを眺めていると、政宗公が眠る瑞鳳殿の装飾を思い出すのです。現在では観光客向けのお祭りといった意味合いも大きい仙台七夕まつりですが、基本的には地元商店街の七夕飾りが由来なのかもしれません。

P1020099

仙台に住んでいながら、以前は仙台七夕を見に行かない年が何年も続きました。しかし今は違います。加齢とともに、あと何十回も見られるはずがないと思い始めたのか、あるいは季節感を感じたいと思い始めたのか。いずれにしても、和の風情をたっぷり楽しむことができる七夕飾りに、目と心の保養を求めているのは間違いありません。くしくも、今年は8月7日が立秋。まさにこの仙台七夕まつりが終わるといよいよ秋へ。季節感を感じるのです。