ほとんど毎日のようにここを通るのですが、いったいどこだったっけなぁと、なかなか思い出せなかったのが「森末旅館」のあった場所です。おそらく、このマンションが建ったところです。
ご存知の方も多いとは思いますが、東北大学病院の目の前にあったこの旅館は、オペラ歌手でタレントの森公美子さんのご実家だったところ。残念ながら私は森末旅館の時代はまったく知らず、その後の「ホテルニューモリスエ」の頃からはなんとなく記憶に残っていますし、実際にそこで働いていた方と後に仕事でご一緒させていただいたこともあります。
仙台で彼女は宮城学院中学・高校を卒業されたそうですから、木町通にあったこのご実家から現在のSS30にあった頃の校舎へ毎日通われたのでしょう。もちろん私よりも先輩ですが、きっと当時のお友達の中には今も地元でご活躍されている方も多いのではないでしょうか。
その後「ホテルニューモリスエ」から「ホテルセントキャッスル」になったところまでは憶えており、どちらかの時代に会合で利用させていただいたこともあるはずです。しかし、旅籠業の歴史はそこで幕を閉じ、おそらくその後はこのマンションが建ったのだと思われます。
少し寂しいのは、仙台市内の名だたる老舗旅館がその役割を終えてきているところです。
「中村旅館」や「竹中旅館」も、すでにその姿を見ることができなくなりました。快適なホテル群がこれだけ周りに揃ったのですから無理もありませんが、七夕の夜なんぞ浴衣姿に下駄を鳴らして東二番丁通りを闊歩するなどということも、風情があって良かったかもしれません。
そう言えば、時々通りかかるところに気になる旅館があるのです。向山の「懐石料理 東洋館」のすぐ下にある「鹿落旅館(ししおちりょかん)」というところなのですが、調べてみたところ、なんと創業は延宝八年(1680年)とあります。マジすか!?
市内を一望できそうな向山の道路沿いに静かにたたずむそれは、確かに情緒あふれる旅館のお姿なのですが、まさかそこまでの老舗だとは思いませんでした。興味津々であります。
お便り
ロッテがいた頃、阪急の選手が泊まってたようですね。今から考えたらぼろい旅館でしたよ。となりにめしの半田屋があってね。たびたびすみません。