秋の休日のひとコマ

10月は個人的に何かと忘れられない暦の一つとなっています。亡き母親の誕生日。前猫の命日。そして結婚記念日。それぞれの記憶を呼び戻し、それぞれの想いを抱きながら、それぞれの儀式を粛々と執り行うわけですが、今年も10月に入ったとたんにカミさんが何やら念仏のようなものを唱え始めました。それは決まって、私が近づくと急に聞こえてくるのであります。

ぶつぶつぶつぶつ・・けっこん・・きねん・・び・・ぶつぶつぶつぶつ・・きねんになる・・ぶつぶつぶつ・・なにか・・ほしい・・かも・・ぶつぶつぶつぶつ・・ばっぐが・・ほしい・・かも・・。

これはとてもコワいわけです。天国の母親や愛猫に何かお経を読んでいるふうでもなく、かと言って独り言にしては声が大きいし、なにより一人の時には聞こえてこない。実に不可解な現象です。

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全国的に秋の3連休。今年はヤボ用やら仕事が入ってしまい、今日が初めてとなる秋の休日。私としては日帰り温泉にでも行きたかったわけですが、あの念仏のことが少し気になってしまいました。久々にアウトレットにでも行ってみる?そう言ってみると、あの念仏はピタリと止まったのです。

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10年以上前の写真を見ても今とまったく同じ洋服を着て写っている私は、カミさんから「着たきりすずめ」と呼ばれています。いわゆるカジュアル着に関しては、Tシャツにしてもシャツにしてもそうそう傷むわけでもなく、在庫のなかで10年選手はザラ。よって、洋服類については新しい何かを欲しがることはほとんど無くなりました。ざっくり棚卸しをしても、おそらくTシャツも含めたカジュアル系は100枚以上。もはや私にとって重要なのは、新しい何かを買うことよりも売り払うことです。

しかし、女性陣は棚卸しを知らないようです。そのうちにバッグ屋でも始めるのかと思うくらいに同じようなモノばかり揃えているように見えるわけですが、そんなヤボなことを口に出して言うのはやめましょう。そのうちに中古のデジカメ屋でも始めるのかと言われるのがオチだからです。

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めっきりと秋めいてきたようです。太陽の角度が明らかに傾いてきました。銀杏の葉は緑から少しずつ黄緑色になり、ショーウインドウには暖色系のディスプレイ。本格的な紅葉シーズンはまだ先になりそうですが、確実に季節が動いているのを感じる今日この頃。温泉に浸かることはできませんでしたが、帰宅してからはなぜか念仏がウソのように消えた秋の休日でした。