自家焙煎 アズタイム

先日の仙台七夕まつりを見に行った日のことです。定禅寺通りのせんだいメディアテーク北側にある1時間100円の激安パーキングが運良くもすぐに空きました。さて、どこからどうやって見て回ろうか。クルマを降りながら効率的なコース取りを頭の中で描きます。まずは定禅寺通りの中央歩道帯に設置された「希望への道」。そして「願いの道」を一つ一つゆっくりと目を通しながら一番町方面へ。そして、一番町には突入せずに稲荷小路から広瀬通りへと。

さらに国分町通りから一気に南町通りまで行ってしまい、そこから一番町へ突入するという作戦です。スタコラサッサ。混雑とは無縁の快調な歩き具合は、サンモール一番町の入口まで。

いよいよここから七夕飾りが目の前に現れます。吹流しをかき分けるように北進し、青葉通りを渡って藤崎の角から中央通りを右折。どんどん人の波が増しています。クルマを置いてから早1時間。暑さで喉が渇き始めました。そろそろ休憩じぇね?自分。んだよね。

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この近辺では絶対に外せないお店。それが「アズタイム」。東二番丁通り側から中央通りを40メートルほど入って左側に位置する、1階に「洋服の青山」が入るビルの地下1階です。

生意気なことを言うようですが、自宅で毎日さほど不味くもないコーヒーを飲んでいるせいか、それなりのお金を払ってまで飲みたいと思わせるコーヒー店はそう多くありません。

もちろん「喫茶」の目的は様々ですから、提供される飲み物にあまりこだわらないケースもあるのですが、今回ばかりは一人歩きで喉が渇き、冷たい水と美味しいコーヒーが飲みたかったわけです。

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その昔、この場所の斜向かいの旧土屋ビル2階にお店を構えていた名店「カフェソコ」。土屋ビル自体が実に風情のあるクラシカルな雰囲気でしたが、残念ながらビルの改築とともに「カフェソコ」は「アズタイム」として現在の場所に移ったようです。学生時代にずいぶんと通わせていただいた「カフェソコ」。たっぷりの豆を使って淹れられた中濃のコーヒーは絶品でした。

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今でもこうして同じコーヒーをここで飲めることは実にありがたいことです。どうぞ、ごゆっくり。そう言いながらマスターが穏やかな表情で席まで運んでくださる一杯の中濃コーヒー。

静かにジャズが流れる店内で、当時のことを少し思い出す瞬間。この日に店内で過ごした来店客のなかで、どう見ても私がもっとも若い客だったということは、最近のなかでは奇跡とも言えそうです。地上で行われている賑やかな七夕まつりのことを、つい忘れかけるような至福の時間でした。