先日に日帰りを敢行した会津若松の旅。昼食処に選んだのがここ「渋川問屋」であります。せっかくだから普段あまり食べることのできない郷土料理をいただこうということになり、事前に調べた何店舗かの中から例によって直感で決めたのですが、はたしてどうだったのでしょうか。
明治、大正時代を通して、会津で一番の海産物問屋だったというその店舗や屋敷、商品蔵などをそっくりそのまま利用したお店は実に趣があり、通される席によっても様々な雰囲気を持っています。
完全に観光客向けのお店といった感じではありますが、団体客を受け入れる雰囲気でもなく、あくまでも個人旅行の観光客で少し混雑していましたが、運良くすぐに席へ案内されました。
まさにイメージしていた通りの郷土料理で、とても満足しながらいただくことができました。出されたものは写真がすべてで、お一人様2,100円の御膳。汁物も天ぷらも温かいうちに提供され、この雰囲気でこの内容あれば、決して高くはないと言えそうです。特に「にしん」の調理方法や木製の塗り物による「器」には、会津のメッセージを十分感じ取られたように思います。
それにしてもこの建物の素晴らしさ。ピカピカに磨き上げられた柱や床を見ていると、古いものを守り続けていくことの大変さも想像されると同時に、「木」が表現する温もりの良さをあらためて感じることもできたのです。
会津地方には郷土料理を出すこじんまりした温泉旅館もあるようです。健康的な昔ながらの食を楽しみ、お湯を楽しみ、そして大の字になって、そのまま眠りについてみたいものです。