この季節は、外へ出るとどこからともなく聞こえてくる、夏の定番「セミ」の声。仙台の市街地でも聞くことが出来るぐらいですから、もう鳴き声に耳が慣れてしまい、いちいち、あっ?セミの声だ!などと気にするわけでもなく、もはや当たり前のように自然に耳に入ってくるのです。むしろ場合によっては、一斉に鳴き止んだ時の静けさの方が気になってしまうくらい。
東北自動車道の国見サービスエリアで休憩を取った時のこと。福島県で生まれ育った元気なセミたちが、相変わらず、ジ~ジ~ジリジリ、ミ~ンミンミン、ミャ~ンミャンミャンの大合唱なのです。
しかし、相当にボリュームが大きい・・。と思いながら鳴き声の発生源を耳と目で追ってみたところ、敷地内の木々で、しかも手の届きそうな高さに、いましたいました。見つけましたよ、君たち。
遠い記憶をたどれば、これらは確かアブラゼミとミンミンゼミでしょう。近くで聞くと、この小さなカラダのどこからこんなボリュームが出るのだろうと不思議でなりません。夏の間だけ短期集中で、自分の存在を思い切り知らしめるかのごとく、必死に鳴いているようにも見えるのです。
私がデジカメを向けていると、おそらく都会の若者たちでしょうか。携帯のカメラでセミを撮ろうと少しずつ近寄ってくるのですが、こえぇ~!と言いながらその姿勢は完全にへっぴり腰。
ちょっとちょっと~。君たちはセミ取りやカブトムシ取りなどを経験しないで育ったのでしょうか。私たちの時代はセミぐらいは素手で取っていたものです。今はカメラで撮るだけですが。