露出補正

「露出補正」という用語があります。文字通り露出を補正することで、例えばノースリーブの女性が上に1枚何かを羽織った場合などに「露出がマイナスに補正された」というような使い方をします。

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というのは半分ウソで、もちろんデジタルカメラのハナシです。ほとんどのデジカメに付いているこの機能。四角の中に+と-が入ったマークが一般的で、どこかのボタンにその機能が割り当てられていたり、カメラによってはダイレクトのダイヤルが用意されていたり、メニューの階層だったり。

使わない人はまったく使わず、使う人は頻繁に使う露出補正機能。相変わらず数撃ちゃ当たる方式で適当にシャッターを切っている私も、実はこの機能をよく使うようになったのは近年であります。詳しいことは分かりませんが、デジカメは明るい部分が多いと自動的に暗く、暗い部分が多いと自動的に明るくしてしまいます。そこで登場させるのが、私たちが手動で設定し直す露出補正機能です。

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例えば、カメラを構えた構図の中に明るい空などが多く入る場合、デジカメ君は「おっと、明るいみたいだから暗く直してやれ」と勝手に露出を暗めにするようです。一方で、上の画像のように黒いモノを写す場合には、「お?暗すぎるようだから明るくしてやろうじゃないか」と勝手に明るくされ、せっかくの黒いモノが白っちゃけて撮れてしまうのです。このままでは見た目通りとは言えません。

もちろん機種のクセにもよるらしいのですが、ほとんどの場合には上記のようなことが起こるので、それを露出補正機能で自分好みに手直しすると良い結果になるということのようです。つまりは、明るい(白が多い)構図の場合には、勝手に暗くされるのでプラスに露出補正を、暗い(黒が多い)場合には、勝手に明るくされるのでマイナスに露出補正を施すのが一般的な使い方だというのです。

このことを知ってから、露出補正を常に気にするようになりました。確かに雰囲気もコントラストも色乗りもまるで変わるからです。そして今年の春にネットで目にした「桜の撮り方」なる記事には、「特別な意図が無い限り、ほとんどの場合にさくらはプラスの補正をかける」と書いてありました。

2013年4月22日 東北福祉大学 PENTAX K-x & smc PENTAX-DA L55-300mm F4-5.8 ED

▼ 露出補正 +1

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▼ 露出補正 +0.7

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▼ 露出補正 +1

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▼ 露出補正 +1

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構図に明るい空が入る場合はもちろん、さくら自体が白いせいでカメラが勝手に暗くするのだそうで、それをプラスに露出を補正したほうがキレイに撮れるというわけです。そして訪れた今年のさくらのシーズン。そのことを意識してカメラを操作してみたところ、確かに昨シーズン以前よりも満足できる枚数が増えたような気がします。実に奥が深い世界で、自分の上達具合も実にスローペース。

宮城県内、特に仙台以北ではまだまだ花見シーズン。少しずつ気温も上がり、春気分も真っ盛り。あとは、世の女性陣が早く防寒着を脱ぎ、露出がプラス側へ補正されることを待つばかりであります。