今年で、いったい何度目の仙台七夕を目にしたのでしょう。仙台を離れていた時期もありますので、無欠勤というわけにはいきませんが、住んでいる間の出動率は高いほうかもしれません。
仲間うちには、暑いし、混雑しているし、大きく変わり映えしないし、などの理由から、ほとんど観に行くことはない、という人たちも少なくありません。ごもっとも。私もそう思うことがあります。
しかし、結局は足を運んでしまうわけです。なぜなのでしょう。何となく、仙台七夕を見逃して終わる夏に寂しさを感じるのかもしれません。実にお祭りな男です。案の定、観た後に後悔したことはこれまで一度もありません。
単なる「七夕飾り」というよりも、もはや一種の芸術作品と言えるのでしょう。私の好きな目の保養を存分に楽しむことができる、とっておきの時間。豪華絢爛な七夕飾りや、実に風情のある吹流し。それらを楽しむには上を向いて歩こう。喉が渇けば、その視線を少し下に移すだけでよいのです。
さて、仙台七夕まつりの個人的なフィナーレは、もちろん今年も「瑞鳳殿七夕ナイト」であります。ひぐらしの声が響き渡る経ヶ峰は、熱気あふれる市街地よりもずいぶん涼しく感じられます。
伊達政宗公が眠る「瑞鳳殿」を前回に訪れたのは、確か昨年の紅葉の時期。ずいぶんと久しぶりですが、不思議とそうは感じません。しかも、昨年の七夕ナイトから一年も経ったようには感じられないのも実に不思議な感覚です。それほど時が経つのは早いということなのでしょうか。
七夕の後にはすぐお盆の時期に入る仙台の8月。あっという間に過ぎ去りそうですが、先祖への感謝だけは忘れないようにしたいと思うのであります。