おなじみ「石巻焼きそば」のニューバージョン。実は我が家でこのバージョンを食べるのは3度目なのですが、このたび満を持しての登場となりました。製造者はもちろん石巻の「島金商店」。
最初にウチで食べた石巻焼きそばがこの「島金商店」のもので、それ以来なぜだかすっかりこの社名が頭に入ってしまったのです。何とも親しみの感じる「島金」という名前が。
過去の画像を探しながら思い出してみたところ、最初に食べたものは1個包装のタイプでソースは別売り。「石巻」という表示も見当たらず、単に「やきそば(むし)」となっています。
その後に出会ったものは、少し上等に見える3人前用のソース付きタイプ。「石巻」の文字が大きく表示され、「せいろむし焼そば(二度蒸し)」となっています。ソース付きがありがたい一品。
そしておそらく、現在は冒頭のパッケージなのでしょう。「(昔ながらの)石巻焼きそば」と「蒸し」という表示に加えて、「石巻独特のせいろ2度蒸しタイプ」との注釈も付けられています。
実は最初のパッケージは震災前の工場で作られたもの。そしてその後のタイプは復興された新工場で作られたものであることが分かります。島金ファンとしては、実に嬉しい限りです。
このニューバージョンのスゴいのは、全部入りだというところです。もちろん必要に応じて豚肉やもやしは準備しなくてはなりませんが、なんとソースに加えて特製だしスープと天かすまで付いているのです。つまり、これで私たちが「石巻焼きそば」を家庭で再現させることが以前より増して容易になったということです。このバージョンは素晴らしい。さすが島金商店。
パッケージの推移を見てもお分かりの通り、最初は石巻圏内の内向きに作られていた「やきそば」が、徐々に石巻市外へと外向きに飛び立とうとしています。そして今回の全部入りパッケージが、誰でも簡単に家庭で「石巻焼きそば」を味わうことが出来る完成品なのでしょう。
カミさんが石巻のイオンで購入してくるこの一品。価格は398円と、この手にしてはそう安くないのかもしれませんが、2人前でこの内容物なら十分に納得できそうです。そしてなんと言ってもその出来栄え。なるほど本来の石巻焼きそばは、こうして「だしスープ」を麺に吸わせて旨みを出すのかとあらためて感心するのです。もちろん、この二度蒸し麺があってこそ。