あら?ヤバい。賞味期限は4月15日。なんと今日ではありませんか。昨日に買ってきたばかりなのに。いま流行りのエイジング・ビーフではありませんので、このまま熟成させるのは問題が出てきそうです。では、これからさっそくいただくことにしましょうか。やっと手に入れた「じゃっけ餅」。
当店によくコメントをお寄せくださる常連さんから教えていただいた「じゃっけ餅」。白石の足軽まんじゅう本舗・仙加苑で作っている和菓子の一つらしく、お聞きしてからというもの、そのことが気になって気になって仕方がありませんでした。
基本的には餅好きの私。先月の春分の日にも「かんのや」で「ちからそば」をいただき、冷蔵庫には一年を通して切り餅が入っている我が家。小腹が空いた時の磯辺巻きは至福の一品ですが、おやつに餅は食い過ぎだろという気がしなくもありません。
というわけで仙加苑の仙台店で購入してきた念願の「じゃっけ餅」。店内では冷凍状態で販売されており、自然解凍の後にそのままいただくということのようですが、脱酸素剤などが添付されていないために解凍後の賞味期限は2日間。もち米を主な原材料とする正真正銘の「お餅」と言えそうです。
甘さを控えたつぶあんやごまあんが、約10センチほどに伸ばされた棒状の餅の中に入れられており、表面には見るからに美味しそうな焼き目が付けられています。見た目は、実に昔風なのです。
しかしながら、食べてみるとこれがまた美味しい。おそらく想像通りの味と食感なのですが、この素朴な風味がなぜか気持ちを落ち着かせ、遠い昔に味わった何かを思い出すような感覚。それは思いのほか甘くない餡のおかげで、もち米の香りがきっちりと残されているからなのかもしれません。
流行りのオシャレなスイーツとは対極にある「じゃっけ餅」。峠の茶屋で番茶と共に一ついただき、もう一つ残したじゃっけ餅をそっと手拭いに包んで旅人はまた次の宿場町を目指す。ついそんな情景を思い浮かべてしまいます。ちなみに、オーブントースターで加熱したものも試してみたところ、餅がとろとろになり過ぎてダメだこりゃ。餅には餅なりの食感と歯応えを残すが吉。恐れ入りました。