三角あぶらあげ 定義とうふ店

助六寿司が好きな私としては、もちろん油揚げが好物です。納豆ご飯に油揚げと豆腐の味噌汁さえあれば、それは私にとって至福の食卓。日本人で良かったと思える瞬間です。正式には「あぶらあげ」なのでしょうが、私は小さい頃から「あぶらげ」と聞かされて育ちました。「あぶらあげ」「あぶらーげ」「あぶらげ」。母音の「あ」がいつの間にか消えたのでしょう。

さて、先日に仕事で国道48号線を走っていた時のこと。ふと定義山のことを思い出しました。そう言えばしばらく行ってないなぁ。定義山と言えば、三角あぶらげ。そう言えば、しばらく食べていないなぁ。そう言えば、近いなぁ。いや、それほど近くはないかなぁ。どうすんのよ?自分。

そんなことを思いながらも、すでにクルマは作並方面へ向かっています。しかし定義山へ右折する交差点はまだ先の様子で、確か右折してからも10km以上は走るはず。やはり、それほど近くはなかったか。ちょっとだけ後悔しかかりましたが、せっかくこの付近にいるのだから行ってしまいましょう。三角あぶらあげを食べて戻ってきても、小1時間のドライブでしょう。

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平日らしく、道路はすいすいす~。意外にも早く到着し、まずは定義如来様にご挨拶。そして、数年ぶりの三角あぶらあげを目指したわけですが、あれれ?ここでしたっけ?定義とうふ店。

いつの間にか、以前の「町の豆腐屋」風の店構えから、規模が少し大きくなったようです。もしかして震災の影響で?おそるおそるお聞きしてみたところ、震災前年の12月に建て替えられたのだとか。

以前は雨の日に多くのお客様にご迷惑をおかけしましたので・・。とおっしゃるとおり、店内も相当に広くなって、買いやすく食べやすくなった感じ。とても綺麗なのです。

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さて、まず1枚ください。まず、って何なんでしょうか。言った自分におかしくなります。まず、ということは、次に、があるのかどうか。フライヤーからそのまますくい上げて揚げ立てを提供される三角あぶらあげ。七味を振って醤油をたらして、さっそくかぶりつきます。はふっ はふっ。

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あ~旨い!これって・・なぜか美味しいですね。しばらく食べないと忘れてしまのですが、久々にこうして食べてみると、やっぱり美味しい。厚さが3センチはあろうかという三角形のあぶらあげは、外がカリッと香ばしいのに中はふわふわでボリュームもたっぷり。あぶらあげは豆腐なのだということを、あらためて思い知らされます。揚げたて熱々のあぶらあげを頬張る、ささやかな幸せ。

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次に、もう1枚おかわり。ほら、結局は1枚で止めることはできませんでした。標準語で「三角あぶらあげ」と書かれた数本の旗が店の前に立つ「定義とうふ店」。1枚が120円の三角あぶらあげを2枚と、1杯が100円の豆乳をいただいて合計340円。この日の昼食は、質素ながらもとても美味しいひととき。新店舗の三角屋根も、三角あぶらあげに見えるのでした。

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