居酒屋寿寿で居酒屋デビュー

ご承知かどうか、私は下戸です。お酒が弱いなんてもんじゃなく、まったく太刀打ち出来ないといっても過言ではありません。ビールなら一杯?いやいや、分量を計るには、スプーンやスポイトで十分です。その昔、会社の先輩から「酒を飲めないなんて人生の半分を損している」と言われたことがありましたが、それ以来は酒以外で残りの半分を埋めるのに試行錯誤なのです。

そんなことから、夜の街へ飲みに出る機会はほとんどありません。おそらく、学生時代は今に比べれば夜の街をふらふらしていたと記憶していますが、生まれた時から下戸だった私がいつも愛飲するのはコーラ。最近のノンアルコールビールの登場にも、そっと胸を撫で下ろすのです。

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そんな私にも、居酒屋デビューの日はやってきます。先週末に、ひょんなことから夜の街へ飲みに行くことになったのです。デビューと言っても、もちろん生まれて初めてということではなく、前回はいつだったか憶えていないくらい久しぶりなので、行くたびにデビューする気持ち。

今回の舞台は、一番町のブラザー軒向かいにある「居酒屋寿寿」。このあたりは、突き当りの一番町角に「サンリツ楽器」があったために、学生時代には行動の起点だったとも言える懐かしい場所です。確か当時は、「村さ来」や「ミニクラブ春」といったお店もすぐ近くだったはず。

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昔の先輩がおっしゃった「損している」というのは、ほろ酔い気分になる気持ち良さを味わえないということなのか、あるいは居酒屋で出される料理を味わえないということなのか。今となっては定かではありませんが、もしそれが後者だとしたら実に納得できる言い分であります。

今回いただいた料理は、残念ながら「町の食堂」では出されないものばかり。お酒を嗜む皆さまは、普段からこういった美味しいものを召し上がっているのかと思うと気が気でなりません。たまにはこうして呑兵衛の後に引っ付いて、旨いものを味わうのが得策なのかもしれません。

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久しぶりに夜の街を歩くと、行ってみたくなるようなお店もチラホラ。しかし、やはり下戸としては突入する勇気がなかなか出ないのです。まさかカウンターに陣取って「特濃のミルクを哺乳瓶で。ぬる燗でね!」とウインクするわけにもいかず、上手いアイディアがありません。

最近では、下戸やドライバーのためにノンアルコール飲料を用意するお店が増えてきているようですので、できることなら店頭に「ノンアル歓迎!」とでも張り紙をしていただければありがたいと思うのです。あ、このお店はきっと下戸にも優しいお店なんだなと一目で分かるように。

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おそらく今年になって初めての居酒屋デビュー。常にほろ酔い気分だと言えなくもない私ですので、テンションはお酒のチカラを借りなくとも大丈夫。ということは、こうして美味しいものに巡り合えば人生の損を取り戻すことが出来そうです。残念ながら酒と肴の相乗効果を味わうことはできませんが、それでも私にとっては十分に美味しく、次のデビューも今から楽しみです。