親しい友人と昼食を共にすることになったのですが、さてどうしましょう。たまにはファミレスじゃなく変わったところで、しかもクルマの置けるお店はないでしょうかね。すると友人いわく。確か今日までお祭りを開催しているところがありますよ。なんと、270円ポッキリでやんす。
はたして、「270」という数字に「ポッキリ」という表現で良いのかどうかは別にしても、実に魅力的なお祭りに違いなさそうです。よし。ノリましょう、その話しに。見せましょう、腹ヂカラを。
では、13時半に現地で。と電話を切ったはいいものの、後でよくよく考えてみると、何もわざわざ待ち合わせてまで、一緒に牛丼を食べるのはいかがなものか・・。と誰かにツッコまれそうな話しだと思ったわけですが、たまにはいいでしょう。何と言っても祭りに参加するのです。
牛丼値下げ戦争 春の陣。そう言えば何かでそんな記事のことを目にしていました。吉野家とすき家が一定期間の値下げに踏み切り、松屋は静観視するというような主旨です。以前は「牛丼値下げ」と聞くと、期間中に1~2度は必ず食べに行ったものですが、近年は年に何度か行われる値下げ祭り。珍しさやお急ぎ感といったインパクトは、なんとなく弱くなっています。
そうは言っても、値下げ祭りがなければ今日ここへ食べに来ようという話しも出なかったはずですので、私たちはまんまと「春の牛丼祭」に誘導されたということになります。1人で食べに来る時には絶対に座るチャンスのないテーブル席へ通され、さて、何をいただきましょうか。
何をいただきましょうか・・などとスットボケている場合ではなく、すでにテーブルの傍らにはお店の女の子が注文を取るべくスタンバっています。ナミタマゴミソシル!まるで早口言葉のように唱えるその9文字は、これまでも、そしてこれからもずっと変わることがなさそうです。
おそらく今年に入って2度目?と思うほど久しぶりの吉牛は、いつもよりほんのチョッとタレの味が薄いように感じましたが、なんだかんだ言ってもやっぱり旨い。みそ汁を頼まずに玉子だけにした友人は、粉っぽいインスタントみそ汁の味がダメなんだよなぁと。
いやいや、もう数年前からインスタントじゃなくなりましたよ。え?そうなの?はい。個人的には、あの小さなインスタントみそ汁マシーンから抽出される粉みそ汁の味も意外に好きでしたけどね。
今日の午後3時で「春の牛丼祭」は終宴、ということを知ったのは食べ終えてからです。あぶないあぶない。380円から110円も割引きされるという、実にお得なお祭り。3時を過ぎてからお店に入った方々は、まさに後の祭りです。
そして会計の時に、かねてからの懸案事項をお聞きしてみました。
ご飯と玉子だけでも注文を受けるんですか?
もちろんです。
え?マジで?
メニューにお載せしているものであれば、どのようなご注文でも承ります。
へ~。そうなんですか~。
実際に、ご飯と玉子、そしてみそ汁だけというお客様もいらっしゃいます。
へ~。それで卵かけご飯を?
ええ、そうです。
意外に太っ腹だった吉野家。私たちは牛丼を食べたいからこそ吉野家に行くわけですが、肉が苦手なお連れ様は、なんと卵かけご飯が「吉」だったようです。