高校時代の3年間を過ごした白石。すでに30年以上も前のことですが、実に楽しい思い出ばかりの男子校生活は現在でも記憶に残ったまま。そんなこともあってか、白石は今も想い入れの強い場所の一つとなっています。その白石で誰もが知っているのが、市役所の東に位置する「舞鶴会館」。冠婚葬祭や宴会などを引き受ける仕出し部門付きの総合会館です。
昨日のことです。久々に白石で仕事が舞い込みました。ご紹介者である先輩とはお昼に待ち合わせ。腹が減っては戦はできぬ。まずは腹ごしらえを済ませようというわけです。仕事であちこち出掛けて楽しみなのが当地での食事です。一人の場合には町の食堂に飛び込むことが多いのですが、今回ばかりは白石で生まれ育った先輩のご案内に従います。
そして、連れて行っていただいたのが、ん?舞鶴会館?ではなく「旬彩処 ひがし小路」。あら、このようなお店が出来ていたのですね。舞鶴会館1階の南東角に、素敵な和食処が。
これは驚きました。シックで落ち着いた小綺麗な内装。ランチタイムとは言え、バラエティに富んだ献立が用意されています。数年前にオープンしたらしいここ「旬彩処 ひがし小路」は、もちろん舞鶴会館で運営されているとのこと。考えてみれば、和食はお手の物と言えます。
白石と言えば白石温麺。年末に歯茎の痛みがなかなか引かなかった際、白石温麺にはずいぶんお世話になりました。もともと病弱の父親のために製法を会得したのが発祥と伝えられる温麺。美味しさと食べやすさ。あの時にはその話しを思い出し、妙に納得したのです。
さて、ここ「ひがし小路」にも温麺の献立が豊富に用意されていますが、刺身や天婦羅、そして丼物といったお馴染みの和食類も献立に連なっているのが嬉しいところです。しかし白石といえばやはり温麺。今回いただいたのは天婦羅と刺身がセットになった「うーめん定食」。
もちろん老舗の舞鶴会館謹製ですから、美味しくないはずがありません。汁の色が少し薄く見えた温麺でしたが、しっかりとした出汁による風味豊かな味は濃すぎず薄すぎずで調度良いあんばい。蔵王おろしが吹き荒れる寒さのなか、冷えたカラダをしっかり温めてくれるのでした。
事前の情報が無い限り、一人で飛び込むにはなかなか分かりづらい店構えとも言える「旬彩処 ひがし小路」。さすが信頼できる現地人のご案内は確実なのです。ご存知「片倉小十郎景綱公」の居城だった白石城のすぐ東側。「大手町」や「城北町」など、当時に関わる地名が今でも多く残されている白石市内。ここ「ひがし小路」も「東小路」からきているようです。
これまでは、「うーめん番所」や「やまぶき亭」で温麺を味わうことがお決まりだったのですが、先輩のおかげで今後は持ちネタが増えそうな白石温麺紀行。ここ以外にも、数軒の老舗食堂を教えていただきました。今後も楽しみになった白石探索。次回はいつになるのでしょう。