ニャンコ先生の教え

長年にわたってニャンコ先生と暮らしていると、いろいろと教えられることが少なくありません。

おそらく他の動物も同じなのかもしれませんが、特に猫は人間社会においても当てはまる「教え」を私たちに示してくれるような気がします。これまでも、そしてこれからも、まさに猫は私たちにとってニャンコ先生であり続けるのでしょう。今回はそれを少し思い出してみましょう。

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他人から見て、時にまったく意味不明な行動を取る人がいます。しかし、それを見て彼を批判したり、直ちに止めさせようとしてはいけません。その行動は彼なりに意味のあるもので、見ている側がそれを意味不明だと言うのは、彼からすればおせっかいなのです。重要なのは、その行動がなぜ行われたのか、どんな意味があるものなのかを、理解しようとすることです。

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誰かに何かをお願いする場合は、時には慎ましく下から目線でお願いすることです。お願いされた相手は、言葉と同時にその態度を見て、本当に心からお願いしているのか、今すぐに手助けが必要かどうかを判断するのです。決して、上から目線でお願いしてはいけません。

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仮にお願いしたことがすぐに叶えられなくとも、相手をせかしたり暴れたりせず、少し悲しそうな顔をしながらじっと待つことも効果的です。お願いされた相手は、同じ願い事を何度も言われるより、静かに待っている彼のことが気になり始めるのです。微動だにせず待つのです。

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誰でも、誰かから少しは注目されたいと思っています。しかし、しばらくコミュニケーションを怠ると、その相手はとんでもない行動に出ることがあります。モノを壊したり、意図的にミスを犯したり、悪いことをしたり。当然のことながら彼はすぐに脚光を浴びるわけすが、一方的に彼を悪者扱いしてはいけません。障子を引っ掻く行動も、何らかのサインなのかもしれません。

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誰かが何かをしゃべり始めたら、目と耳を相手に向けることです。そのほうが相手の表情を見ながら聴き取ることができ、いっそうの理解が深まるでしょう。しゃべっている側も、目と耳を向けられると実に気持ちが良いものです。決して相手の言葉を背中で聞いてはいけません。

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誰かが自分の自由時間を楽しんでいる時には、そのままそっとしておくべきです。たとえ彼に何らかの用事があったとしても、それが緊急事態でない限り、声を掛けるのは自由時間が終わってからでも遅くはありません。誰にとっても、自分だけの時間は至福の時なのです。