マーボー焼ソバ

ボクのなまえはヤンボー♪キミのなまえはマーボー♪という名曲を口ずさみながら食べるのが正しい焼ソバ。正確には「マーボー豆腐焼ソバ」なのでしょうが、献立の表記は「マーボー焼ソバ」となっています。他ではあまりお目にかかれないこの一品がどうしても気になり、あれ以来ずっと食べる機会をうかがっていたのですが、とうとうそのチャンスに恵まれました。

青葉区八幡の旧48号線沿いにお店を構える「中華飯店亀恵」。前回に初めてこちらへ伺った時、隣のテーブルでお二人の男性が揃って召し上がっていた焼ソバ。むむむ?右目の眼球が弾けそうなくらいの横目でその焼ソバを確認し、左目では正面の献立からそれらしきものを探すという、まるでカメレオンのような私。二人揃ってまぜまぜした後に、ふーふーしながら口へ運んでいる「マーボー焼ソバ」らしい一品が、かなり美味しそうに見えたわけです。

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特に食べ物の場合には、他人様が召し上がる一品が自分の選んだものよりも美味しそうに見えるのが常ですが、こと「マーボー焼ソバ」に関してはそれが際立っていました。

そして、とうとう今日このよき日に、私の目の前には私専用の「マーボー焼ソバ」が用意されたのであります。あの日からの念願が、やっと叶いました。

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これは美味しい! 相変わらず、何を食べても美味しいと感じる私が言うと説得力はありませんが、私の好みにとても合っていると表現したほうが良いのかもしれません。少し甘めながらもピリッとした辛さをちょうど良く仕上げたタレに、挽肉も絹豆腐もふんだんに投入されています。

そして、なんと言っても絶妙なのが麺の焼き入れ具合。意外に強めに焼かれた麺はあちこちがカリッと香ばしく、そこにタレが吸い込んで、たまらない食感と美味しさをかもしだすのです。

これなら人気が出るはずです。ちなみに、私の後に来店された方も「マーボー焼ソバ」を注文していましたが、今日ばかりは私の一品で昼の部のマーボーの献立は品切れだったようです。

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西道路が開通する2年前に開店されたという「中華飯店亀恵」。残念ながら4年前に他界されたというご主人の遺志を継いで、現在では(なんと!)78歳になられるというおっかさんと娘さんがお店を切り盛りされています。「亀のようにのろくてもいいから恵まれるように」という意味で、亡きご主人が名付けられたという「亀恵」。

たとえお店が古くとも、たとえ店頭のヨーコソロボットが壊れていようとも、このお店とこの味を愛する常連さんは少なくないのでしょう。何とかおっかさんにも元気で長生きしていただきたい。

鶴は千年、亀は万年というように。