震災時に貴重な水

昨日の朝、少し汚れてきた我が家のトイレを正座しながら掃除していたところ、チョロチョロ・・。

やがてその音が、ジョロジョロジョロジョロ・・と。あ!水だ!水!来た~!水が来た~!

まさに私の目の前で、トイレのタンクに水がどんどん貯まっていきます。久々に聞くこの音。トイレを綺麗に掃除した結果、トイレの神様が降りてきたのであります。約2週間ぶりの水。

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大震災の翌日には、我が家の「水・エネルギー担当大臣」に任命された私。大変ありがたいことに給水所の設置は比較的早く、ガソリンや灯油に比べれば「水」を手に入れるのに数時間も待つ必要はありませんでした。先の記事でもご案内の通り、全国各地から給水車が集結してくださり、浄水場と各給水所を必死に何十往復もされ、私たちを助けてくださっているのです。

そして、燃料類とは違って「無料」で制限も無く給水させていただける水。実はこれも考えてみれば大変ありがたいことで、一日に数回と給水所へ出向くことになるわけですが、実はこれがなかなかの重労働。首相も含めて、テレビに出てくる大臣連中が着用している艶やかでシミ一つ無い防災服が実に綺麗でうらやましいのですが、残念ながら私たちはそうもいきません。

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今回の給水に活躍したのが、キャンプ用に使用していた蛇口付きの水タンク。給水所を何度か往復して浴槽に生活用水を貯め、最後は縦置きして台所用水へと。私たちの生活で様々なことにこの貴重な水が使われるのですが、最後はトイレを流すために再利用されるのです。

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水道局関係者の懸命な復旧作業のおかげで昨日に水道が回復したのですが、浴槽にはこれまで貯め込んだ貴重な水がまだ残っています。水・エネルギー担当大臣としては、到底この浴槽の水を捨て流すことはできず、この水が無くなるまでトイレはこの水で流すべく指示通達を出したのであります。どうせガスが復旧するまで、浴槽は何の役にも立たないのですから。

今、私たちは様々なことを学んでいます。灯りはどのように設置すれば効果的だったのか。少ない燃料で暖をとるにはどのようにすれば良いのか。貴重な水を最大限に活用するにはどうすれば良いか。それは私たちの経験となり、いつかは必ずどこかで役に立つはずです。