相手から何かを要請されたり許可を求められた場合に、快諾を示す表現で使う「ＯＫ牧場！」。今でも半年に一度の頻度で使ったりすると、ややウケ間違いなしですので是非お試しいただきたいと思うわけですが、私たちが学生の頃は「ＯＫ牧場！」と言われると「ラブミー牧場！」と返す礼儀が一時期存在していました。ちなみに、それ自体に意味はなく、言わば「快諾してくれて感謝！」のようなものでしたが、それだけ「ラブミー牧場」は知られていたということです。
先日たまたま近くを通った時にとても懐かしく思い、思わず見入ってしまった「ラブミー牧場」。一番町一丁目の柳町通りにあるこのお店は、おそらく三十年以上は同じ場所で営業を続けていらっしゃるはずで、学生のころは定番中の定番だった仙台を代表する老舗居酒屋なのです。
「村さ来」や「いろはにほへと」、「ポパイ＆オリーブ」などが人気の飲み会場だった当時、それらに引けを取らず人気があったこのお店。整然とした雑然さを感じる店内では、少々ワイルドでダイナミックな料理も人気で、とてつもない大きさのおにぎりが売りの一つだったはずです。こちらのように昔から営業されているお店が永く続いていることは個人的に非常に嬉しく、何故かホッとしてしまいます。これからも多くの喜びと楽しさを提供し続けてくださるのでしょう。
もう一軒気になってしまい、わざわざ見に行ってしまったのが「カレーショップ酒井屋」です。サンモール一番町から文化横丁に入るところのビル２階にお店を構えるこちらも相当な老舗だと思われ、やはり学生時代にこのあたりでご飯を食べる際には大変お世話になったお店です。
店構えを見る限り今でもそのようですが、ここはとにかくメニューが豊富で少しユニークなお店でした。当時から「食」に対して安全と健康を追求しており、野菜ジュースなども定番でした。階段を上り、さほど広くない店内のカウンターでキャベツが一緒に盛られたカレーを食べていた情景がよみがえりますが、近くの「ボンボン会館」にも同じくらい通ったことも思い出されます。
今や小洒落たお店もどんどん増える一方で昔ながらのお店も選べるという、良い具合に選択肢が広がっている時代なのかもしれません。そのなか今でもサンモール一番町付近はなんとなく昭和を感じさせる雰囲気が残っているのですが、特に「文化横丁」と「壱弐参横丁」は共に頑張っているようで少し嬉しくなってしまいます。なんとか後世に残し続けて欲しいものです。
