勝山館の回廊

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仙台あるいは宮城で知らない方はいないと思われるブランドの一つ、「勝山」。

伊達藩内の名門造り酒屋であった「勝山酒造」(伊澤家)が代々暖簾を守ってきた清酒のブランドのみならず、ご存知「勝山館」やボウリング場など、このブランド名は実に広く知れ渡っています。

勝山館に隣接し、昔から市民に親しまれている「勝山公園」。勝山という住所や地名が存在しないのに、この名前が付いていることからもお分かりの通り、ここはかつて伊澤家が仙台市に寄贈した土地だそうで、「伊澤公園」ではなく「勝山公園」としたところの経緯までは知りませんが、「ブランド」というものの重要性を古くから強く認識されていたという姿勢がうかがえるわけです。

今や「ネーミングライツ」に代表されるように、大金を支払ってブランド名を告知する時代ですから、伊澤家は非常に優れたマーケティング術をはるか昔から自社内で構築していたと言えるのかもしれません。

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今日は午後から「勝山館」で会合がありました。適時休憩は入ったものの午後1時から5時まで、眠くなる目をこすりながら何とか最後まで起きていたのです。

勝山館の中庭に能舞台が備えられていることは以前から知っていたのですが、舞台に繋がる「回廊」を新設していたのは今日の訪問で初めて知りました。 まだ最終的な仕上げを行っている段階のようですが、中庭を囲むように設えられたそれは実に趣があり、本当にここが市街地なのか一瞬自分の居場所を疑うような感覚に陥るのでした。

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相当に手を尽くして造り込んでいる回廊には銅板と思われる立派な屋根も備わり、おそらく時間の経過とともに一段と風格を増してくるのでしょう。

眺めているうちに、ここの様々な使い方が思い浮かんできてしまいました。能舞台を能だけに使うのでは、それこそ能がありません。もちろん本業であるガーデンウエディングや既に企画されている人前式なども良いのでしょうが、クラシック系のコンサート、特に弦楽四重奏などが良さそうです。あるいは回廊にオーケストラを配置して・・それじゃ音が丸漏れでヤバいですか。そうそう、ファッションショーも面白そうですね。