木蘭の涙

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好きな音楽のジャンルはそれとして、自分自身の琴線に触れるものであればクラシックでも邦楽でもジャンルを問わず聴き入ってしまうことはよくあります。スターダスト・レビュー。日本のミュージシャンの中で、個人的には今も賛同し続けているグループです。

アラウンド・フィフティとも言えるこのグループのメンバー全員は、年齢的に私よりも確実にお兄さんたちなのですが、そこから生み出される「音」と「詩」は、信じられないくらい愛で溢れていることに驚かされます。

最初に私がこのグループに感じた魅力はもちろん「音」なのですが、いろいろと彼らの曲を聴いていくうちに、「まぁよく言うよ!」と思えるくらい憎らしくて感性豊かな「詩」に対しても聴き入るようになっていたわけなのです。これが本当に男が書く「詩」なんだろうかと。

この「LOVE SONGS」は1994年にリリースされたもので、彼らが言うところの愛の歌ばかりが収められたアルバムです。とは言え、基本的に彼らが生み出す楽曲のほとんどが広義で捉えれば愛の歌ですので、これは事実上当時のベストアルバムと言っていいのでしょう。

昨年からTVCMにも使われた彼らの代表曲「夢伝説」をはじめ、それまで生み出された名曲ばかりが連ねるなかで、なんと言っても個人的には「木蘭の涙」が一番心に響く一曲なのです。

メンバー全員が五十男とは思えないくらい、皆さん色気がありスタイリッシュだと思うわけですが、特にボーカルの根本要さんの歌声で届けられるこの曲を聴くたびに、お恥ずかしながら今でも自然に涙がこみ上げてしまいます。この歌詞にあるようなことは経験していないはずなのに、誰か大切に想う人がいてその人のことを想いながら聴いてしまうと、必ず涙腺のバルブが開かれるように仕組まれているのかもしれません。 まったくこれに関しては、「技ありの一曲」と言えそうです。

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