天使にラブソングを

sister act2

「天使にラブソングを 2」。 ウーピー・ゴールドバーグを広く世に知れ渡らせ、しかも「ゴスペル」をより身近なものにしたという意味でも、この映画の功績は大きいと言えるかもしれません。

宗教の違いと言えばそれまでなのですが、幼少からの音楽教育という観点でみると、確かに彼らは小さい頃から親に連れられて教会に通い、賛美歌を歌いながら育つのでしょうから、音楽の環境には恵まれています。やがて聖歌隊に入り、本格的に歌うことを学び始め・・なるほどシンガーが育つ土壌なわけです。

日本でもどこかのお寺で音楽の好きな坊さんがいらっしゃるのであれば、「なんとか寺合唱団」なるものでも結成し、布教を目的としない名目で広く参加者を募ったらいかがでしょう。

そのお寺の檀家であればなおさらですが、いつかは何らかのカタチでお寺にお世話になるであろう私たちに、お寺や仏教を普段からもっと身近に感じてもらうには良い作戦かもしれません。

話しが脱線しましたが、この映画のように、エネルギーが何か他のところに分散してしまっている子供たちを、音楽やスポーツを通してそのエネルギーを正しい方向へ集中させるということは、現在でも実際に起こり得ることなのかもしれません。純粋に素晴らしいことです。

さて、この映画が公開された後「ゴスペル」を楽しむアマチュアグループが雨後の筍のごとく街に溢れ出しましたが、皆さん実に楽しそうで観ているこちらも参加したい気分にさせてくれます。バンド演奏もそうですが、音楽は実際にやっている当人たちが一番楽しいのですね。

ところで、この映画の最後で聖フランシス高校が合唱コンクールで優勝を勝ち取った楽曲である「Joyful, joyful」は本当に素晴らしかったと思います。もともとはベートーベンの交響曲第9番の第4楽章を元にした著名な賛美歌だそうで、一気に有名な一曲となりました。