先週の金曜日頃でしたでしょうか。実家の兄から業務連絡気味の電話がありました。用件が済んで電話を切ったところ、また15秒後に電話のベルが。そう言えば、来週の月曜日にメダリストが町へ来るらしいぞ。え？マジで？三宅選手？そうそう、親父さんと一緒に。
へ～スゴいね。どこに来んの？村田二中。10時から体育館で報告会をやるらしいぞ。へ～生徒とかPTAとか、関係者しか入れないんじゃないの？いやいや、誰でも入れるらしい。町のホームページにもそう記載があるようだし。来たらいいべ。へ～そうなんだ～。それは行けたら行ぐっちゃ。
へ～スゴいなぁ。どうすっかなぁ。メダリストかぁ。月曜日の10時？あ、ホントだ。村田町のホームページにも「どなたでも参加できますので直接会場までお越し下さい」と書いてあるしなぁ。
この界隈で「行けたら行ぐっちゃ」というのは、たいてい「たぶん行がないがらね」という意味で使われることが多いわけですが、今回ばかりは行きたい方向で迷っていたのです。
それにしても、なんて律儀な娘さんでしょう。先日にたまたま村田町の「銀座食堂」の記事で、三宅宏実選手の父親である三宅義行選手は村田町のご出身だとお伝えしたばかりですが、三宅宏実選手ご自身は埼玉県民のはず。それが父親の故郷でわざわざ報告会を行うとは。
よし！行ぐっちゃ！いや、行かせていただくことにします。一生に一度あるかないか。この自分の目でオリンピックのメダリストを拝顔の栄に。できれば写真も。そして、できれば握手も。あ、それは無理か。芸能人の握手会じゃあるまいし。というわけで、向かった先は村田町立村田第二中学校。三宅義行選手の母校でもあり、ご実家のある場所も近所のようです。
決して身長が高くはない親子。そう言えば24時間テレビにも出演されていたはずですが、その足で村田町へ向かってくださったのでしょうか。おそらくオリンピックが閉幕して帰国されてからも、さぞかしお忙しい日々を送られているのでしょう。疲れはすっかり取られたのでしょうか。のんびり休まれる時間はあるのでしょうか。そんなことばかり気になってしまいます。
それにしても、想像以上に可愛らしいお嬢さんである三宅宏実選手。肌も綺麗で笑顔も実に素敵です。とっさに差し出した私の右手をしっかりと握り返してくださり、念願のメダリストとの握手は至福の１秒間。拍子抜けするほど柔らかくて大きくはない彼女の手。あの手でバーベルを握り、そしてこの身体でそれを頭上に持ち上げるなど、まったく想像できないのです。
この暑い中、三宅宏実選手親子には心から感謝しなければなりません。東京の銀座に50万人が集まったという先日のパレードが報道されましたが、本日はおそらく500人にも満たなかったのでしょう。
しかしながら、メダリストとの距離感はまったく違います。この子どもたちは、地元が生んだメダリスト親子との一緒の時間を過ごし、何を感じて何を夢見るのでしょう。今回のことが、未来ある子供たちにとっても、自らの心を動かす大きな力になることを願うのであります。
