仙台空港 ジェットストリーム

宮城県の空の玄関口である仙台空港。サラリーマンを脱してから、新幹線や航空機に乗ることがぱったりと無くなりました。よって、仙台空港に来ることもめったになく、年に一度あるかないかの旅行の際か、誰かを送迎する時ぐらいです。しかしながら、動くモノには興味を向ける男子たるや、何となく旅のロマンを感じさせる空港。飛びゆく航空機を見ているだけでジェットストリームなのです。

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久しぶりに父親の顔が見たくなり、朝一番でメールをしてみました。急で恐縮ですが、もしそちらの予定が無ければ、夕方に迎えに行くので夕食でも一緒にいかがかと。返信の長文メールが届いたのは約1時間後のことでした。せっかくのお誘いだが、食材の残り物がだいぶ余っており、それを先に片付ける必要がある。よって、次回のお誘いを楽しみに待つ。とのことでした。なるほどですね~。

深追いはするまい。こちらも急過ぎたようです。そう思いながらメールを読み進むと、おもわず頬がゆるんでしまいました。こちらは本日の午後から仙台空港へ飛行機を見に行く予定なり。あなたも16時頃まで来られるのであれば、一緒に食事をしてもよいと。は?あれれ?なぬぅ?残り物の食材のハナシはどこいったの?そ~かそ~か。仙台空港へ行く予定を崩したくなかったわけですね~。

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16時前には到着しますとメールを打ち、結局のところ私が仙台空港へ着いたのは15時半。3階のラウンジで、父は文庫本を片手に離着陸する飛行機を見ていたようです。その後、せっかくなので二人で屋上の展望デッキに上がり、しばしのジェットストリームな時間を。そして、お待ちかねの夕食。

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本日に86歳を迎えた父。今日は平日なので、日をあらためてカミさんも交えながら食事会を準備する予定ですが、どうしても誕生日の当日に顔を合わせたくなり、急きょ無理やり押しかけてしまったわけです。男同士で楽しんだジェットストリーム。そして男同士で舌鼓を打った三陸産のカキフライ。

ふだんはなかなか体験できない、仙台空港でのあっという間の2時間。86年という歳月に心から敬意を払いつつ駐車場で別れたわけですが、明日から口にするであろう残り物の食材で体調を崩さぬよう、そしていっそうの健康と長寿を願いながら父を見送りました。この日に会えて本当に良かった。