温水洗浄便座物語 検討編

極限まで我慢していたり、あるいはダラダラと我慢していたり。そんな時、急に笑わせられたりすると尿漏れを引き起こすような歳になってしまった私ですので、テレビから流れるハルンケアのCMにはピクッと反応してしまう今日この頃です。要は我慢せずにトイレへ向かえばいいのですが、なぜか席を立ちたくない時や何かを中断させたくない時が日常にはあるものです。

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忘れた頃に見舞われる私の尿漏れよりも、さらに深刻な事態が引き起こっています。それが、温水洗浄便座からの水漏れです。症状が出始めたのは約1年ほど前。操作パネルの下側から、ポタッ・・ポタッ・・と水が漏れていたのを用足し中の私が見つけ、すぐに小型のバケツを。

むむむ?すぐに下側を覗くも原因が分からず、思い切って取り外して逆さ向きで調べるも分からず。使用するにはまったく支障が無いので、しばらくは小型のバケツを置いて様子を見ることにしたのです。しかし、このバケツの水を捨てることを怠ると大変。トイレの中が水浸しになった回数は1度や2度ではありません。よし、止水栓を回して使用時以外は水を止めよう。

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この作戦はすぐに効果が出ました。ポタッ・・が止まったのです。ほら、これでいいよね。本来の機能にはまったく問題が無く、たまに水漏れを起こすくらいです。しかし、これが意外にも面倒。使用する時には止水栓を戻し、終わったらまた締めるわけです。しかし、水漏れ以外に問題が無いものを買い替えるというのも、何となくもったいないような気がしないでもなく。

そして止水栓作戦から約半年。最初の水漏れから1年以上が経った先月。とうとう止水栓作戦の効果も衰えを見せてきたようです。以前は送水を止めることで水圧が無くなって水漏れが止まったのでしょうが、今では本体に貯水されている分までが漏れ始めてきているようなのです。

そろそろ限界か。今後もバケツ作戦で水漏れをしのぐことは可能ですが、水を捨て忘れて夜中に溺れてしまうのもゴメンです。考えてみれば、この温水洗浄便座はここへ住み始めた時に標準で装備されていたもの。すでに13年以上が経過しており、これまでよく頑張ったとも言えます。

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ゆっくりと、新温水洗浄便座プロジェクトが動き出しました。バケツさえ置いておけば、さほど慌てることはありません。しかし、一生バケツの水を捨て続けるのもどうかと。最後にダメ元で、可能な範囲でのバラし調査を実行してみたのですが、どうやらプラスチックの劣化が伴って、水漏れは1箇所だけではなさそうです。これで完治は困難。でも、本当によく頑張ってくれました。

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代表戸締り役家電担当役員の私がさっそく調査に入ってみると、温水洗浄便座界では完全に浦島太郎であることが分かります。今や従来の「貯湯式」ではなく「瞬間式」が主流。お湯を貯めておく方法よりも、瞬間的にお湯を沸かす方が、トータルの電気代を安く抑えられるとのこと。しかし最初の導入コストは「瞬間式」の方が高く、これは最近よく聞くハナシなのであります。

価格的には「貯湯式」の普及品である1万数千円から、「瞬間式」のハイグレード仕様の10万円ほどまで。どこの世界もピンキリなのですが、それよりも驚いたのがトイレに入ってから出るまでのオートマチック化。便座のフタが自動で開き、洗浄が終わると自動で水が流れ、なかには温風で乾かしてくれ、最後にはフタも自動で閉じてくれるのだと。まさに驚愕の世界。

本来は余計な機能とも思えなくもない付加価値で価格を釣り上げるという、日本メーカーが得意の戦略が見え隠れしなくもありませんが、どうせなら自動でパンツを下ろしてくれて、さらに自動で拭いてくれる機能も加えていただきたいものです。我が家の温水洗浄便座物語。次回へつづく。