近所のファミリーマートのオーナーから「うな重」のチラシを渡されていたのが6月の下旬頃。
今年もよろしくお願いしま~す。は~い!と言いながらそのチラシに目を落とすと・・ゲ!
もっとも安い「うな重」でも1,680円。そして1,980円、2,580円と続きます。マジですか?
どう考えても無理でしょ、これ。うなぎの価格高騰は報道などでも耳にしており、関係各位が置かれた厳しい状況を理解はしているつもりですが、私のような一般生活者にとっては限度もあります。
年に一度ぐらいは日本伝統の食文化を楽しみたいという気持ちもあるのですが、今年のうなぎの単価は、同じ魚ならマグロの中トロ、牛肉なら相当良い国産牛が買えそうです。
ということで、今年は我が家にとって「土用の丑の日」は無しか、あるいは「土曜の牛の日」にするか、ということになっていたわけであります。そのようななか、街ナカに勤める友人と昼食を共にする予定だった本日。「うなぎ」の代替え案を思い出しました。「あなご」であります。
あなごと言えば「すが井」。以前に同じ友人と「別館 すが井」で日替わり定食をいただいていますが、今日は何がなんでも「あなご」を決め打ちです。いつもは彼にお店をお任せしていますが、今日のところは珍しく私から「すが井でいい?」と。向かった先は「すが井 本店」。
丸光・・いや、ビブレ・・いや、さくら野の北側裏通りにお店を構える「すが井(本店)」。名掛丁の別館とも近い場所ですが、こちらは路面店ゆえに入りやすいという利点があります。背中にしたたる汗が止まらないほどの陽気のなか、程よく冷やされた店内はまさに楽園。涼しい!今日に限っては献立も見ません。何年か前にもいただいた「あなご箱めし」で決まりです。
正直なところ、私に1,250円の予算があれば、3日分以上の昼食代をひねり出すことができます。しかしながら、今日は特別。1,250円の「あなご箱めし」でも、ファミマのもっとも安い「うな重」よりもさらに安いのです。蒲焼き、ひつまぶし風、そしてお茶づけと、3通りの味わい方ができる「あなご箱めし」。この内容でこの価格なら、決して高いとは言えないのかもしれません。美味しい!
もちろん「うなぎ」のような脂質感はありませんし、皮の食感もまったく違いますが、ほろほろと柔らかい身が1尾半ほど乗せられたお重は見た目のパフォーマンスも十分。最後に穴子の骨の出汁でいただくお茶づけは、今日のような暑い日にもぴったりとハマるのでした。「うなぎ」の代替えと言うのは大変失礼かもしれません。今後も「あなご道」を歩んでいただきたいものです。