三陸自動車道の下り。石巻河南ICを過ぎると、次は河北IC。ここで降りて国道45号線を北へ少しと走ると左手に見えてくるのが、おそらく国内でもっとも上品な道の駅。その名も「道の駅 上品の郷」です。なんと素晴らしく上品な名前なのでしょう。上品の郷だなんて。
ところが、これで「じょうぼんのさと」と読むとは驚きです。どうやら近隣にそびえ立つ「上品山(じょうぼんさん)」という山の名前からとったらしいのですが、久々に立ち寄った私も「じょうひんのさと」ではないことを分かっていても、あれ?そう言えば・・何て読むんだっけ?となります。
いずれにしても、今月中に石巻方面へ一度はお邪魔しなければならなかったのですが、本日に急きょ旧河北町へ向かうことになり、その帰りがけに決め打ちで立ち寄ったのであります。
というのも、当ブログへコメントをお寄せくださった地元のブロガーさんから、ここの醤油ラーメンが実に美味しいという情報をいただいたのです。そして、意外にも早く訪れたその実食のチャンス。
道の駅全体が「木」をふんだんに用いた造りのためか、今日のような寒い冬の日でも不思議と冷たさが感じられません。この「木」の存在が建物自体を温かい雰囲気に包み込み、実際に外も中も実に居心地が良いのです。個人的には、宮城県内でもトップクラスの道の駅だと感じます。
醤油ラーメンを食べようと意気込んでいた豆腐のように固い私の決意など、まったくアテになりません。レストランの入口に掲示してあった「セリそば」のPOP。セリそば?初めて聞く献立です。しかも地元である河北産のセリだと。ううぅ・・これはこまったばい。券売機までの距離は6メートルほど。うぅ・・券売機が近付いてきました。うゎ・・またPOPが貼ってある。
一度にこれほどの量の「セリ」を食べたのは生まれて初めてですし、おそらく国内においても、本日一日のセリ摂取量ランキングで好位置に付いたのは間違いありません。完全に草食系男子となってしまったわけですが、もともとセリや三つ葉は好物ですから望むところであります。
ご想像の通り、実にさっぱりした一品に仕上がっている「セリそば」。トッピングの油揚げが全体にコクを加えているとはいえ、ほぼノンオイルと言っても良い実にヘルシーな献立です。少し出汁を吸ったシャキシャキのセリの香りと食感が、そばと絶妙にマッチしているのです。河北産のセリと河北産大豆の油揚げだそうで、まさに地元で味わう地産地消の一品です。
こちらに併設されている温泉「ふたごの湯」。この後の予定もありましたので、さすがにネクタイを外してお湯に飛び込む時間は無く、今日のところは涙を飲んで失礼することにしました。
施設の規模もその内容も、ワンストップで十二分に楽しむことができる「道の駅 上品の郷」。石巻が誇る、いや宮城県が誇るこの場所で、心地良い上品なひとときが約束されることでしょう。