きがる食堂

ちょうど新車(自転車)が納車された翌日の朝に友人から電話があり、久々に昼食でも?と。あらら、ちょうど良いタイミングで試乗ができますね。え?そっちも自転車?ほいじゃタイごはんでも?というわけでお昼に木町通の「サバイ・サバイ」で待ち合わせてみたのですが。

母屋への入り口が封鎖されています。あれ?まだ再開していない?すると、初老のおじさんが近寄ってきたのです。こごに来たのがい?は、はい。まだやってないんでしょうかね?なんだがなぁ、張り紙はあるんだ。おじさんが指差す厨房兼バラック小屋の入り口には、「みんな無事です」という旨の3月18日付けの張り紙が。え?1ヶ月以上も前ですね。

そして、おじさんがこう続けます。しかも、こごの入り口、開くんだ、ほれ。え~?これマズいでしょ。なんでも、おじさんはこのお店の常連さんで、何度か来てもなかなか再開されずに、今日たまたま入り口が施錠されていないことに付いたのだとか。おそらく、全員でタイへ帰国したのでしょうという結論。とにかく警察へ連絡してみては?と提案してみました。

CIMG1465

で?どうしましょう、昼飯。と友人に振ってみると、あの辺に中華屋さんがあったはず。と友人が指差す方向を見ると、赤いのれんが風になびいています。「サバイ・サバイ」とは交差点を挟んで斜め向かいあたり。お、こんな近くに、これまたシブい町の食堂じゃないですか~。

き、きがる食堂?むむむ・・。軽そうで、実はその中に隠された深い意味がありそうな店名です。これは興味深いですね。美味しいの?え?未体験?では突撃してみましょう。

CIMG1462

CIMG1458

CIMG1457

CIMG1461

見事なまでの「町の中華食堂」です。ご夫婦と思われるご年配のお二人が切り盛りされるお店は、3卓のテーブルとカウンターのみ。おそらく誰かに作ってもらったと思われる綺麗なメニューに並ぶ献立は、どれもこれもリーズナブル。これこそ庶民の味方。町の食堂そのものです。

いただいたのは、ほとんどの来店客が注文している「ランチ」と書いてあるラーメンセット。内容は「ミニチンジャオロース飯とラーメン」で、これがなんとビックリの550円。先々週にガスが復旧してようやく再開したそうで、それまでの1ヶ月は完全休業を余儀なくされたのだとか。

CIMG1464

実に創業40年だという「きがる食堂」。これまで経験したなかでは、もっとも具材がザク切り調の「チンジャオロース」でしたが、そんなことは問題にさせない絶妙な味付け。ラーメンも見た目通りの食堂系の味で、これが550円でいただけることには感謝しなければなりません。

知っているお店も初めてのお店も、着実に再開を見せ始めている仙台市内。この状況に嬉しくなってしまい、お聞きすることをすっかり忘れてしまった店名の由来。次回への課題です。