仙台市若林区卸町(おろしまち)。
仙台市中央卸売市場をはじめ、多数の会社や卸問屋が立ち並ぶ一画で、仙台市や宮城県の経済活動に今も大きな影響を及ぼす地区のひとつであることに間違いありません。
卸町に勤務している方々はもちろん、地元の社会人であれば「卸町」の名前や場所をご存知の方は多いと思いますが、逆に一般生活者の中には一度も足を踏み入れたことがない、という人が多いのかもしれません。
それも無理はありません。この地区には洒落たショッピングモールなどないのですから。
しかし、実はなかなか面白いお店もたくさんあるのです。ここ「千田商店」もそのひとつ。
こちらは、駄菓子やおもちゃの問屋さんなのですが、もちろん一般の人も買うことができます。
駄菓子といっても「石橋屋」や「中鉢屋」に代表されるような伝統的な仙台駄菓子ではなく、私たちが鼻タレ小僧の頃に10円玉を握り締めて「買い食い」した、あの駄菓子たちなのです。店内にはところ狭しと懐かしい駄菓子やおもちゃが積み上げられ、意外に奥行きもある店内は一度入るとなかなか出てこられなくなってしまう楽しい空間です。
基本的には問屋ですので大部分がケース単位での販売のようですが、単価が10円や20円といったものがほとんどですのでケース単位でも300円から500円。
お会計の際にビビる必要はまったくありませんが、昔のように本当に10円玉1枚だけを握り締めて勢いよく突入すれば、すぐに涙目で引き返すことになるでしょう。
低予算で相当量の駄菓子やおもちゃを手に入れることが可能ですので、お子様へおもちゃをサービスで用意する飲食店のニーズや、イベントや子供会に備えてのまとめ買いのニーズも多いようです。
機会があったら一度のぞかれてみてはいかがでしょう?