カフェ・モーツァルト

先日の日曜日。雑貨などの買い物もあって、カミさんと街へ出掛けました。久々の番ブラというヤツです。賑わいのなか、三越側から一番町をぷらぷらと南下しつつ、昼時も過ぎたので小腹を満たす食事処は無いものかと。相変わらず行列を成している「餃子の王将」を横目でながめ、さらに南下しながら広瀬通りも渡ってしまいましょう。お!久しぶりにここはどう?

路面に置かれた黒板には、本日のランチメニューが記載されています。へ~日曜日もランチメニューを用意しているようです。街ナカへ勤める友人とこちらへ昼食に訪れたのは、ずいぶん前のこと。それ以来ですから実に久しぶりですが、同じ場所に同じお店があるというのはなぜか心地よい安心感を覚えるのです。1976年の創業だという「カフェ・モーツァルト」。

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路面の黒板に記載されてあった本日のパスタ。その一つである「きのことモッツァレラ」が目に留まり、どうにも気になって食べたくなってしまったわけですが、3階まで続く階段を上りながら、「きのことモッツァルト」、いや「カフェ・モッツァレラ」、いやいや「カフェ・モーツァレラ」。もう何がなんだか分からなくなってしまったのですが、とにかく小腹を満たすのが先決です。

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今年で35周年を迎えることになるモーツァルト。その昔、私がぷらぷらと仙台へ出てくるようになる以前にオープンしていたことになりますが、残念ながら仙台市内の同業店でここまで息長く続けておられるお店は多くありません。すぐに思いつくなかでは、アズタイム(カフェ・ソコ)やエビアン、プロコプやバウワウ、ピーターパンなどでしょうか。感服に値するのです。

どこかクラシカルでモダン。そんな店内に入ると、運良く特等席の一番町を見下ろす窓際が空いていました。昔はクラシック喫茶風で、店名の通りモーツァルトが流されていた静かな店内でしたが、あれからずいぶん月日が経ち、利用する側のニーズも変化してきたようです。それでもKポップが店内で聴かれることはなく、この日は「オペラ座の怪人」が静かに流れ・・。

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ここで過ごす時間が他の店には無い特別なものだと言うつもりはありませんが、老舗にもかかわらずそれにすがることもなく、その時代時代に応じた安らぎを提供しているのは見事だと感じるのです。

芸術家でもあるオーナーならではの訴求力が随所に表現され、しかもそれはまったく押し付けがましいものでもないのです。35周年を迎えるここ一番町の「カフェ・モーツァルト」、そして米ヶ袋にもう1店、さらには宮城県美術館内のカフェも引き受けることになったという記事も目にしました。

美術館とカフェ・モーツァルト。まさに絵に描いたようなど真ん中のコラボと言えそうで、今や仙台が誇る名店と言っても過言ではないのかもしれません。