河北新報2月2日の朝刊

いつもの通り、ニャンコ先生のトイレを掃除しようと一部の古い新聞紙を取り上げた瞬間、そこに書いてあった記事にしばし目を奪われました。河北新報の朝刊で、日付は今年の2月2日。内容は、宮城県が前日の2月1日に公表した地震被害想定調査の中間案といったものです。

今年の2月で、しかも(3)ページ目に記載してあったにもかかわらず、大変お恥ずかしいことに読んだ記憶がありません。それだけ私自身の防災へ対する意識はかなり低かったと言わざるを得ませんが、平和な日常のなかで常に防災へ気を配るのは難しいのかもしれません。

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記事によると、今回の公表は第4次調査の中間案とあり、2011年度中に最終的な被害想定を策定する予定だったようです。2004年に策定した第3次調査から実に7年。このインターバルがはたして長いのか短いのかはわかりませんが、残念ながら策定前に事は起きてしまいました。

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ライブドアの前社長であった堀江貴文氏の口癖は「想定内」でしたが、東日本大震災のキーワードは「想定外」だったようです。しかしながら、今後は今回のレベルが「想定内」と置き換えられなければなりません。今回の震度、今回の津波が基本として想定されるのでしょう。

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津波によって根こそぎ消えてしまった住居や仕事場、そして多くの田畑。それらは長い時間をかけて徐々に復旧していくのでしょうが、奪われた人の命だけはどれだけ待っても帰ってくることはありません。このことは、甚大な物的被害以上に忘れてはならないことなのでしょう。

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消えた街が、一から復旧し始めています。おそらく、住居と仕事場の分離や防潮堤の整備、高台への避難経路を軸とした幹線道路の整備など、今回経験した大震災を想定して、人命を最優先とした街づくりがなされるに違いありません。そして、やがてそれらの街は、この日本でもっとも災害に強く、この日本でもっとも安全に配慮した街だと言われるようになることを願うのであります。これから数十年後、いや、数百年後に生きている私たちの子孫のためにも。