東北六魂祭2013 後編

去る6月1日と2日の両日にわたって福島市で開催された「東北六魂祭」。私は予定通りに初日の1日に出掛けたわけですが、とにかく前日まで祈っていたのが天気です。雨が降るのと降らないのでは天と地ほどの差で、この気持ちは主催者側も観衆側もまったく同じ。天気予報ではどうやら2日間とも雨は降らない見通しとのことでしたが、その予報は見事に的中。東北人の日頃の行いです。

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福島駅前からパレード会場となる国道4号線付近まで、福島市内の中心部全体がお祭り会場といった雰囲気。あちこちが多くの来場者でにぎわっている状況は実に活気があり、その様子を目にするこちらも元気が湧いてくるようです。あれも観たい、これも観たい。少し欲張り過ぎたせいか、肝心のパレード会場に移動するとすでに満員御礼。結局はパレード終点のさらに端で観賞することに。

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この日のために航空自衛隊の松島基地から駆け付けてくれたブルーインパルス。残念ながら場所の関係で視界は限られていましたが、その迫力と華麗なアクロバット飛行に、会場全体は拍手喝采。約20分にわたって宙を舞い踊ったブルーインパルスの姿に、多くの人が感動したに違いありません。

パレードのオープニングとしてはこれ以上の演出は無いだろうと思われる、ブルーインパルスのアクロバット飛行。編隊が松島基地に向けて帰還を始めたその後、いよいよ東北六大祭りのパレードが開始されました。これがまさに東北六魂祭の真骨頂。この光景だけは他で観られないものです。

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もはや余計な説明など必要無いのでしょう。演る側も観る側も、東北人の不屈の魂とはこういうものなのだと理解が一致する瞬間。今ここで思い出しても、あの時の感動がよみがえってくるようです。

この日のパレードが終了してメイン会場へ戻る途中に、稲荷神社の脇を通りかかった時のことです。とある商店の店先でご家族が飲料類を販売しておられました。お手伝いをしていた小学生兄弟の元気の良さに思わず足が止まり、喉が乾いていたこともあって缶コーヒーをいただくことにしたのです。

どちらからですか?仙台からお邪魔しました。それを聞いた若奥さんらしき人は、非常に喜んでくださいました。ご主人も一昨年の六魂祭に仙台で「わらじ」を引かれたそうで、その時の大歓迎ぶりは今でも感動の思い出となっておられるのだと。福島市内でも県外に引っ越す人はいるけれど、私たちは家族全員でここに暮らしていくことに決めたんです、と。実に穏やかな天使のような笑顔でした。

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昨日で無事に2日間の全日程を終えた「東北六魂祭」。主催者側の発表では、20万人という控え目な予想を大幅に超える25万人の来場者があったそうですが、確かにそのことを十分に感じ取れるような大盛況ぶりだったように思います。それはもちろん、関係者による綿密な準備と行動、そして東北各地から集結された参加者の皆さん、さらにボランティアで奔走された福島市民の皆さんのおかげであることは間違いありません。福島から発信された今年の東北人魂。感動を、心から感謝します。