ザ・テンプテーションズとの再会

何年かに一度、実に久しぶりの再会を果たす場合があります。時にはそれがまったくの偶然だったり、あるいは周到に計画されたものだったり。

2年ほど前にも、仙台駅東口で25年ぶりぐらい?と思える人物とバッタリ再会し、それはそれは懐かしくも嬉しくも、お互いが順調に大人へ・・いやオヤジへと向かっていることを確認し合い、立ち話に時間を費やしました。

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昔に聴いたレコード。当時は、今のように様々な方法で簡単に楽曲が手に入る時代ではありませんでしたので、お小遣いをずいぶんレコードにつぎ込んでいたような気がします。

そのほとんどは今も持ち合わせているつもりなのですが、間違いなく買ったはずのアルバムがどうしても見つからないこともあります。独身時代に集めたレコードを、結婚してからの度重なる転勤による引越しで紛失したのか、あるいは誰かに貸したままなのか。消息は今もなお不明。

そのなかで、何とかして取り戻したいアルバムがありました。そのアルバムに収められていた1曲に、どうしても針を落としたかったからです。そして探し始めてから約1年、やっと見つかりました。もちろんネットで探していたわけですが、とある中古レコード店にあったのです。

1982年にリリースされた、ザ・テンプテーションズの、その名も「REUNION (再会)」。

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このアルバムのB面の1曲目に収められている「I’ve Never Been To Me」という曲。「愛はかげろうのように」という邦題が付けられ、実は様々な人が歌っている楽曲なのですが、このテンプテーションズのバージョンを初めて聴いた時に、なぜか涙が次々と溢れてきたのです。

当時ぼんくら学生だった私は、もちろん英語の歌詞を理解できるはずがありません。それにもかかわらず、この曲を聴くと必ず溢れ出る涙。そのことがあって、この曲は忘れられないものとなっているわけですが、今になって思い起こせば実に不思議な現象と言えるかもしれません。

後でわかったことなのですが、オリジナル曲は女性を主人公とした歌詞だったにもかかわらず、彼らが歌うこのバージョンは男性が主人公となっているようなのです。いろいろと探してみても、この男性主人公バージョンは他に見当たらず、彼ら独自のオリジナルと言えそうです。

約30年ぶりに、やっとの思いでアルバムタイトル通りにこのレコードと再会を果たしたわけですが、気が付けば今日からもう9月。今年も残すところあと4ヶ月となり、なんとか今年中に多くの人が自ら望まれるそれぞれの「再会」を果たせますように、心からお祈りいたします。

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