復興への第一歩

この度の東北関東大震災により被災された数多くの皆様に、心よりお見舞い申し上げます。

またご心配をお寄せくださった方々に対しまして、この場をお借りして心より感謝いたします。

一日も早い復旧が待たれますが、まずは皆様のご健康を心よりお祈り申し上げる次第です。

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定禅寺通りにある「せんだいメディアテーク」の裏通りに停めたクルマの中で襲われた激しい揺れ。まるで地球が怒り狂ったような地面の激しい揺れは、収まるどころかいっそう強まるばかり。まるでこの世の終わりが来たと思わせるような前代未経験の揺れにより、メディアテークや周りのビルが崩壊するかもしれないと、車内で身を伏せるのが精一杯でした。

その後の度重なる余震のせいで30分以上もその場から動けず、まずは連絡のつかない一人暮らしの義母の元へ向かおうとクルマを出すも、信号の遮断により街中は大渋滞。あきらめて自宅へ帰る途中に運良く繋がったカミさんからの電話で、お互いを確認できたのが4時間後でした。

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あの大震災から今日で7日目。今でも、これは現実なのだろうか。ウソや冗談ではないのだろうかと感じる日々。仙台市内のなかでも、内陸部に位置して集合住宅でもある私の自宅は最小限の被害で済み、14日の夜には電気のみ回復したのですが、テレビの映像と共に報じられる沿岸地区の津波被害は想像を絶する凄まじさ。酷い夢でも見ているように錯覚するのです。

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今回の大地震は、非常に広い範囲で甚大な被害をもたらしました。中心的に報じられている東北地方の沿岸地区はもとより、茨城や東京、神奈川などでも尊い命が奪われたようです。そして、二次的な被害とも言える東日本を中心とした交通遮断や停電など。物流でも大きな影響が出ている状況のなか、これはある意味、日本の全国民が被災者だと言えるのかもしれません。

水が出ない、ガスが出ない、といった我が家の不便さなど、集団で避難所生活を強いられている皆さんに比べれば屁でもなく、現実の結果として表れている被災度合いの格差に、心中穏やかではいられません。大切なご家族を亡くされた方々の映像を目にするたび、また国内外から寄せられる実に多くの善意を耳にするたびに、目頭が熱くなるのを抑えるのに必死であります。

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この宮城で生まれ育った私が、宮城の復興へ尽力するのは当然の責務です。ガソリンなども入手できない状況で、私のような一個人がどのように役立つべきなのか整理できていないのも事実ですが、少しだけ強がって、そろそろ復興への第一歩を踏み出す必要がありそうです。遠くから次々と差し伸べられる温かい手に甘んじることなく、近くでも出来ることがあるはず。

海外から賞賛されているという日本人としての「秩序」や「礼」を保ちつつ、阪神淡路大震災で被災された皆さんが見事に立ち直られたことも心強い見本とし、一日も早くこの宮城へ多くの人たちが戻って笑顔で生活ができるよう、一歩前へ進むことをあらためて決意するのです。