ちょうど祖父の命日にあたる今日、一日休みを取って実家に戻り、ひと足先に墓参りを済ませてまいりました。先月には母と祖母の命日も含め、このところ先祖の墓参りが続いています。
祖父母以前の先祖を私自身は直接知るところではありませんが、先祖がいて今の自分がいるのだという尊敬と感謝の念は、若かりし頃には持ち合わせていなかった感情かもしれません。いずれ遅かれ早かれ自分もここに眠ることになるのだろうと思うと、墓石を磨く手にも自然にチカラが入ってしまうのですが、ふと気付くとそんな自分に少しおかしくなってしまうのでした。
ここ何ヶ月も温泉に浸かる機会がなく、カラダが温泉切れになってしまってから久しいのですが、今日は実家に戻った帰りに遠刈田温泉へ立ち寄ることにしました。本当に久しぶりです。
仙台からもそう遠くなく、実家からは一番近い温泉地である遠刈田は、若い頃えぼしスキー場によく通った私にとっては温泉としてもホームグラウンドのようなところであります。遠刈田温泉でどこのお湯に浸かるかは選択肢も多いのですが、温泉街においては源泉の数が限られていますので、どこでもほとんど同じ泉質であります。となると、やはり共同浴場が一番。
遠刈田温泉街の共同浴場と言えば「壽の湯」と、こちら「神の湯」であります。特に神の湯は3年ほど前に旧センター浴場からリニューアルされた浴場で、総木造りの立派な湯小屋です。中に入ると、とにかく木の香りが鼻をくすぐり、それは湯船で湯に浸かっていても同じなのです。
よく、ヒノキの湯船で香りを楽しむ温泉旅館もあるのですが、青森ヒバをふんだんに使って建てられたというこの浴場から発する香りは半端なものではなく、それだけでも心地良い気分。
少し茶色にも近い笹濁りの源泉が掛け流しで満たされる湯船は、ぬるいお湯用と熱いお湯用の二つが用意されています。ぬるいといっても41℃前後ですから湯温としては普通で、熱い方は44~5℃となっていますから本当に熱い。ただし、コレが私の身体に効くのです。
この熱いお湯へ静かに身体を沈めていると、疲れやコリがお湯の中へしみ出して抜けていくような感覚です。上がって少し冷まし、またお湯へ浸かる。これを3セットで身体がほぐれます。
度が過ぎるとへろへろになって運転も危うい状態になりますので、もう少しというところで浴場を出たのですが、今日は外の風も涼しくて、実に気持ちの良いお湯を楽しむことが出来ました。
遠刈田温泉の共同浴場は300円。カラダをほぐすための少ない投資ですが、湯上りに少し休みたいという場合には、温泉街の旅館の湯を500円程度で借りることも出来るようです。久々に遠刈田のお湯に浸かり、少し疲れが取れたかもしれません。やはり温泉はいいもんですね。