ご存知の方はご存知、坊ちゃんマークの釜出し一番石鹼。若林区三百人町のバス通り沿いにあった有限会社東北石鹼佐藤工場という会社が製造していた、天然成分100%の純石鹸です。
「あった」「していた」と過去形で書いたのは、これもニュース等をご覧になった方はご存知でしょう、製造元は廃業という形で一旦会社を清算し、新会社に移行されるまで現在は製造を中断しているからです。詳しい状況は知る由もありませんが、とても残念でなりません。何を隠そう、私はこの通称「坊ちゃん石鹼」の熱烈な愛用者なのです。
自分の毛髪や毛根にどうもヤル気が感じられなくなってきたのは、三十代中頃からでしょうか。昨今の高機能シャンプーに加えて、リンスやコンディショナーなどという高級用具を使うと、よけいに毛髪がサラサラと言うか、へなへなと言うか、一気に腰が無くなってしまうのです。それ以来一般的なシャンプーやリンスを使うことは止めて、固形石鹸に切り替えました。
最初は「ひのき泥炭石」などを使ってみたのですが、たまたまドラッグストアで見つけた「坊ちゃん石鹼」を試して以来、もうかれこれ7~8年にはなるかもしれません。
最初に買った時には驚きました。「台所用石けん」とあるからです。いくらオヤジの私でも、食器を固形石鹸で洗っていた時代は知りませんし、もちろん経験もありません。私に物心がついた頃には、台所に「ママレモン」があったのですから。要は、無添加なので食器を洗っても万が一口に入れても安全ですよ、ということなのだろうと思います。
実際に私はお風呂用として、身体と髪の毛を洗うことに使っているわけですが、食器洗いや衣類の洗濯等皮膚が弱い方でも使える旨の説明が書き加えられています。
肝心の使い心地ですが、とにかく汚れがスッキリ落ちる感じで、無香料のため洗い上がりがとてもナチュラルな感覚です。毎日使っても1個で約1ヶ月弱ぐらいは持ちますので非常に経済的でもあります。さすがに女性のしなやかな髪にはお勧めできませんが、ヤル気のない髪の毛に活を入れたい男性諸氏には良い選択かもしれません。抜け毛もかなり減ったようです。
今回の製造元でのすったもんだを予測していたわけではありませんが、たまたま大人買いしていた坊ちゃんたち十数名がまだまだ控えていますので、少なくとも来年までは余裕で持ちそう。おそらく、「東北石鹼佐藤工場」という製造元は、もうお目に掛かれないのかもしれませんが、私も含めて全国にファンが多いこの製品の、一日も早い製造再開を心より願っています。
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