第91回 全国花火競技大会【大曲の花火】を初観賞

大曲の花火を観に行きませんか?年に一度ほどのペースで会っている東京の友人からそのようなお誘いのメールが届いたのは6月の下旬だったでしょうか。なんでも、秋田県横手市出身の彼は大会の実行委員に同級生がいることで、昨年から横手出身の同窓生たちと一緒に観に行っているのだとか。

そして今年も桟敷席を確保できたので、良ければ仙台から一緒に参加しないかというお誘いでした。

行く行く!もちろん二つ返事。東北地方に住む私たちにとって「大曲の花火」というブランド名は昔から承知していましたが、残念ながら未だに観に行ったことはありませんでした。しかし意外に少なくない周りの経験者たちは、絶対に観るべきだ、本当にスゴいから。口を揃えてそう言うわけです。

今回は初観賞者の私にとってまたとない機会。しかも準地元出身者たちが集うところに参加させていただくわけですから、心強いことはこの上ありません。これで個人的な「一生のうちに一度は見ておくべきもの」のリストから「大曲の花火」はクリアされることになりそう。実に楽しみであります。

ところがどっこい。8月25日夜の全国ニュースでも取り上げられましたが、開催日である26日の前日未明に見舞われた豪雨によって会場の河川敷一帯が水没。一時は延期の可能性もささやかれたようですが、大会関係者の必死で懸命な復旧作業によって当日の朝6時に開催が決定。私たちもそのGOサインを確認したうえで、先入りしていた友人が待つ秋田県横手市へとクルマを走らせたわけです。

▼ 横手で友人と合流し、まずは腹ごしらえ。いものこ汁&横手やきそば。やはりこれは旨い!

9時過ぎに仙台を出て東北自動車道を北上。北上ICから秋田自動車道へ入って横手を目指します。

さすがに秋田自動車道では十数キロの渋滞が見られましたが、これは友人から聞いていたので想定の範囲内。そして12時半過ぎには友人の待つJR横手駅に到着し、彼を乗せてそのまま昼食へ。いくつかの候補を提示されたのですが、横手に行ったらあれを食べないわけにはいきません。山内(さんない)地区の名物である「いものこ汁」。ずいぶん前にやはり彼から紹介された鶏スープのみそ味里芋汁なのですが、あれ以来この一品は私の大好物となりました。今回も迷わずにいただきましたとも。

▼ 17時頃には会場へ到着。冠水したとは思えない完璧な復旧術。本当に頭が下がります。

▼ 十万席を超えるという桟敷席のボリューム。会場周辺は晴天に恵まれて見事な花火日和。

▼ それにしてもスゴい人の数。これも聞いてはいましたが、想像をはるかに超えています。

▼ はるか向こうまでもが桟敷席。スケールが大きすぎて、もう先まで見えません。

▼「昼花火競技」と称される明るいうちに行われる競技の様子。色付きの煙が大空を彩ります。

▼ そしていよいよ「夜花火競技」。

もう言葉にならない。そのような感想です。しかし、感想を言葉に出来ないのではお話しになりません。この競技大会の詳細は大会のホームページなどネット上の情報をご参照いただくとして、観賞初心者としての率直な感想を個人的にあえて述べるとすれば、次のようなことになるかもしれません。

※ 圧倒的な花火のボリューム感。間のない打ち上げ方がボリューム感に追い打ちをかける。

※ こんなに近くで花火を観たのは初めて。花火の燃え殻が本当に頭上から降ってくる。

※ 音楽と花火のコラボレーションがこれほど素晴らしいとは。

※ 10年分の花火を観たような気がする。

※ 今年のぐずついた天候によるストレスが、これで一気に解消できた。

※ この大会に向けての想像を絶する準備と設営。どれだけ多くの人が関わっているのか。

噂通りと言うか、いやそれ以上と言うべきか。明治から続くというこの競技大会が今回もこうして無事に開催できたことは、秋田県や大仙市を始め、全国から集結した花火師の皆さん、そして観賞側にいる私たちにとっても実に素晴らしい結果となりました。荷物の多さに恐れて写真も動画も今回はすべてスマホ(Mate 9)で撮影しましたが、花火全体が画面に入りきれない画角と性能にはやはり限界あり。いつになるか分かりませんが、次回は是非ともデジタル一眼レフカメラを持参で再挑戦です。

お便り

  1. 宮古ガイド より:

    大曲の花火は1度見たいなーと思ってました。
    ただ気になるのは行きの交通手段、帰りの宿泊先、帰りの移動手段が大変そうだということで二の足を踏んでいます。
    10万人が一斉に帰る時などどんな状況なのでしょうか?皆様は車で帰るのでしょうか?

    • ジョン万乃助 ジョン万乃助 より:

      宮古ガイドさん、ご来店ありがとうございます。

      まったくご想像のとおり、ご心配のとおりです。
      秋田県の人口が約100万、大曲地区の人口が約4万人に対し、当日は大曲だけに70万を超える人たちが集まるので、それはもう見事な混雑ぶりです。(10万というのは桟敷席の数)
      帰りのJR大曲駅は大混雑。私たちも横手駅に着いたのは午前0時をまわり、そこからクルマで仙台に着いたのは午前3時半過ぎでした。
      がしかし、いわゆる「花火大会」で70万人という数は全国的にみて第9位程度の人出だそうですから、必要以上にビビることはなさそうです。
      私は以前に東北六魂祭福島大会のJR福島駅で同じような経験を積んでいましたので、まぁしょうがないな~という感じでした。
      ただし、次回は何らかの策を練るつもりです。盛岡にクルマを置いて田沢湖線で大曲へ入るか、あるいは近隣の市町村までクルマで突撃を試みるか。宿泊は秋田県全土で予約困難価格高騰な状況でしょうから、泊まるなら近県までを視野に入れたほうが良いかもしれません。
      いずれにしても、あれこれ策を練るのも旅の醍醐味ですね。楽しみです。

  2. 宮古ガイド より:

    ひえー70万人の人出ですかっ!
    それは無計画で行くのは無謀そのものですね。

    先日みなとみらいでのポケモンGOのイベントでは1日30万人ですし、みなとみらいの花火大会の人出も20万人ですから格が違いますね。

    来年も是非楽しんでいただき、ベストなルートを教えていただきたいです^_^

    • ジョン万乃助 ジョン万乃助 より:

      宮古ガイドさん、ご来店ありがとうございます。

      みなとみらいの花火大会はイルミネーションとのコラボが素晴らしそうですね。
      今年は横手出身の友人もお手上げ状態でしたので、来年に向けては大曲出身者を探しながら策を練りたいと思います。