心のともしび

少し油断をしていたのは事実かもしれません。あれから1ヶ月。大地はそろそろ落ち着きを取り戻したろう。本震よりも大きな余震は来ないはずだから、非常事態への備えは徐々に緩くしてもいいのでないだろうか。ところがどっこい、そんな思いを吹き飛ばすような激しい揺れ。

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あとはガスを残すだけとなった近隣のライフライン。ほぼ1ヶ月にわたって外風呂生活が続いているわけですが、昨日も仕事の帰りに少し足を延ばして遠刈田へ。おそらくこれまでの生涯で温泉に浸かった回数だけで言えば、僅差でこの遠刈田のお湯がトップかもしれません。

生まれ育った町からも比較的近く、その昔に「えぼしスキー場」へ通った帰りに立ち寄った回数だけでも相当なものでしょう。それだけ私にとって遠刈田のお湯は慣れ親しんだ好きな温泉だとも言えます。山形県のように、公共の温泉施設が低価格で利用できる環境は実にうらやましい限りですが、ここ遠刈田は2箇所の公的な浴場が安く味わえるのはありがたいのです。

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すっきりと身体のコリと疲れをお湯に溶かし出し、秋保や作並にも少し大型で低価格の公衆浴場があればなぁ・・などと思いながら帰途につき、自宅で遅めの夕食を終えてから、そろそろブログでもアップしようかとしていたところ・・。

突然に襲われたとても強い揺れ。このところの揺れには慣れたもので、震度3や震度4程度では驚くこともせずに、ストーブを消すことすらしなかったのですが・・。

昨夜の揺れはこれまでと質が違いました。予告もなく急に襲われた激しい揺れに、すぐに石油ストーブを消してお湯の張られたヤカンを下ろし、次にとっさに取った行動は、多くの人と同様にテレビを押さえること。カミさんは泣きべそをかきながら大声でコワイよコワイよと叫んでいます。

大丈夫。大丈夫。本震よりも大きな余震はない・・はず・・。と、揺れが収まりかけたところで停電。え・・マジで?また?ふりだしへ戻れ?

しばしボーゼンとするも、すぐに、懐中電灯、懐中電灯。ろうそく、ろうそく。水、水。ラジオ・・慣れているはずでも慌てます。

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その後、電気と水道は今日の午後になって復旧しましたが、まだ東北の広い範囲で停電と断水が続いているようです。各被災地とも徐々に復興への動きを見せていたさなか、これでもか!というような仕打ちに、心が折れそうになることがまったく無いと言えばウソになるでしょう。

もう、もうそろそろ勘弁していただきたい。私たち、いや、今や日本全体で黙々と復興へ立ち向かう時。何物にも邪魔されず、より良い明日のために、決して心のともしびを消すことなく。

この余震でも被害に遭われた方々へお見舞い申し上げ、一日も早い復旧をお祈り致します。