初めての台湾旅行で感じたこと その2

初めての台湾旅行で私自身が感じたこと。前回に引き続いて、今回は食べ物や接客サービス、そしてガイドブックなどにも記載が多かった現地のトイレ事情などについて書き記しておこうと思います。

日本人の口に合う台湾グルメ

これは旅行前のイメージ通りで、「食」に関しては台湾旅行の最大の楽しみと言えそうです。私たち日本人も食べ慣れている中華圏の料理であることに加え、四方が海に囲まれて3千メートル級の山も多い台湾では海の幸や山の幸も揃う食材天国。とにかく何を食べても美味しいといった印象でした。

意外に薄味だった台湾料理

ガイド役を務めてくれた弟氏も言っていましたが、台湾の料理は私たちが日本で食べているものと比較して塩分が控えめかもしれません。特にスープ類は、おそらく日本人の味覚からすれば薄い!と塩や醤油を足したくなるほどですが、そのまま食べ続けると鶏スープのほのかな甘みや具材の旨みを感じてくるから不思議。台湾では塩分の摂りすぎに至る心配はしなくともよいということでしょう。

▼ 揚げ物でも下味はあっさりで生姜が添えられてさっぱりと。必要に応じて調味料を。

必要十分な清潔感を感じた夜市や屋台

なかにはガイドブックなどでも指摘が散見された夜市や屋台の衛生環境。一昨年に台湾へお邪魔したカミさんは、現地のガイドさんからも夜市での食事は注意するようにとの忠告を受けたとのこと。

おそらく、実際にお腹を壊した観光客などの事例もあったために注意喚起しているものと思われますが、私の個人的な感覚ではまったく問題なく、むしろ何を恐れているのだろうという感じでした。

士林夜市内のフードコートには各店舗専用の厨房が備えられ、路肩で展開している屋台に関しても、この状況が不安ならおそらく日本のお祭り屋台やグルメイベントなどもダメだろうと思うわけです。

もちろんこれは個人による感覚の違いが大きいのでしょうが、少なくとも落としたものでも3秒以内に拾えば食べられると教わった私たちの世代であれば無問題。しかし、生モノは食べませんでした。

実は美味しくなかった食べ物も

「何を食べても美味しいといった印象だった」と書きましたが、実は美味しくなかったものが一つだけありました。ただしこれも個人の味覚によりますので、私の口には合わなかったということです。

それは帰りの桃園空港内で食べたラーメン。献立名につられてオーダーしたものが期待外れでした。

▼ 味噌豚骨烏龍。メニューの写真でも味噌豚骨ラーメン風かと思いきや。

▼ むむむ?こりゃ何となく味噌汁っぽいぞ。

案の定、スープは例によって薄味の味噌汁風でした。実にあっさりとした味噌豚骨。いやいや、どこが味噌豚骨なのかがわかりません。これは完全に選択ミス。現地では現地風の料理を食べましょう。

おおむね無愛想に感じた台湾の接客サービス

おおむね無愛想に感じた台湾の接客サービス。こればかりは、世界的にも優れていると言われる日本の接客サービスに慣れているからなのかもしれません。しかしながら、それは時と場合によります。

サービス料を取る場合は良質な接客

今回の旅行で会計にサービス料が請求されたのは、宿泊したホテルと台北駅2階の大戸屋。いずれも笑顔で感じの良い接客サービスが受けられ、実に心地よい時間を過ごすことができました。さらに九份ツアーに同行してくださったガイドさんも同様に笑顔満載。期待通りのご活躍をされたようです。

夜市や街の食堂では無愛想な接客

一方で、夜市や街の食堂の店員さんは十中八九が無愛想。しかしこれは台湾に限ったことではなく、思い起こせばハワイなどでも同じでした。チップの必要なレストランでは実に愛想よく迎えられ、食事中でも彼ら(彼女ら)の意識は常に私たちへ向けられています。ところがハンバーガーなどのファストフード店では、ニコリともせずに淡々と仕事をこなすスタッフがほとんどだっはずであります。

実は無愛想ではなく真剣な表情

これらはおそらく文化の違いなのでしょう。スマイル0円が浸透している日本では、百貨店からコンビニに至るまでお店へ入れば「いらっしゃいませ」と迎えられ、「ありがとうございますまたお越しくださいませ」と送り出されます。これに慣れている私たちには違和感を感じる海外での接客対応。

しかし、これを作り笑いではなく真剣な表情で仕事に取り組んでいる姿だと見ればまさにその通り。彼らの無愛想な表情は決して機嫌が悪いわけではなく、真顔を見せているということなのでしょう。

想像以上に綺麗で清潔だった台湾のトイレ

個人的には最大の懸案事項だった台湾のトイレ事情。美味しい台湾グルメを満喫すれば、その後に出るものも回数も決して少なくありません。ましてや油断も隙もない腹を持つ私にとっては死活問題。事前に調べた情報によれば、やれ台湾の公衆トイレは汚いだとか、やれ台湾のトイレでは紙を流せないだとか、とにかく台湾のトイレ事情はあまり良くない評判ばかり。実際はどうだったのでしょう。

日本より綺麗だった台湾の公衆トイレ

結論から言えば、台湾のトイレが汚いなどというウワサは失礼千万。少なくとも今回の旅行で使わせていただいたトイレに汚いところは一つもありませんでした。いわゆる公衆トイレと言えば駅のトイレが代表的な存在ですが、どこの駅のトイレに入っても掃除が行き届いており匂いなども気になりません。上下の写真は猫空ゴンドラ動物園駅のトイレですが、日本より綺麗だと感じたほどでした。

温水洗浄便座はホテルのトイレだけ

日本独自のトイレ文化とも言えそうな温水洗浄便座。こればかりは台湾でも体験できたのはホテルのトイレだけでした。しかし、一昨年にカミさんが台北で泊まったホテルには付いていなかったとのことなので、ホテルでも必ず温水洗浄便座が備えられているとは限らないということのようです。

おそらくこの要求度が高いのは世界でも日本人だけなのかもしれませんが、もう数十年にわたって温水洗浄便座を使っている私としても、あるに越したことはない設備。もちろん無くても大丈夫です。

水洗トイレには紙を流せない

この話しは本当でした。もちろんトイレの水洗率は100%でしたが、男子トイレの個室内には細長いバケツのような容器が置いてあり、用を足した後に拭いた紙はそこに捨てるというシステムです。

ホテルの温水洗浄便座を使った際には少しの紙で済みますが、公衆トイレなどで大きな用を足した時にはさぁ大変。いったい何回拭けばいいんだよ!の状況に加え、その紙を包んで目の前のバケツに放り込むわけですが、是非とも汚物は見えなくしたい。慣れないと悪戦苦闘の様相を呈するわけです。

そのことを想定して日本から持参していったアイテムが、実際にとても役に立つ結果となりました。

旅のトイレにはウェットティッシュ

ふっふっふ。これさえあれば大丈夫どんとこい。たとえトイレに紙がなかろうが、たとえトイレに温水洗浄便座が無かろうが、どうせ便器に紙を流せないのであれば、厚手のウェットティッシュじゃ!

一説には、下水管が細いために紙を流すと詰まるらしい台湾のトイレ事情。物理的に紙を流せないということではなく、詰まるので紙を流してはいけませんよという話しです。最初は冷たくて思わずビクッとする使用感のウェットティッシュですが、これが想像通りに大活躍。もちろんトイレの用途以外にも使えるわけですから、これは意外に重宝する海外旅行の必須アイテムなのかもしれません。

番外編:仙台空港の到着ロビー

寂しく感じる仙台空港の到着ロビー

とても楽しい経験だった初めての台湾旅行。タイガーエア台湾による仙台空港からの台北便が増えたことで、双方向からの旅行者も増え続けるのは必至の状況ですが、気になることも出てきそうです。

それは、仙台空港国際線の到着ロビーがあまりにも寂しすぎること。これはまったく個人的な印象ですが、華やかな出発ロビーに比べて到着ロビーはどう見ても寂しいと以前から感じていました。

▼ 仙台空港2階の出発ロビー。

▼ 1階の国際線到着ロビー。私たちの帰国便で仙台に到着した台湾からのツアー観光客の皆さん。

▲ この後、待ち構えていた「岩手観光バス」に乗り込んで東北の旅が始まったようです。

これは建物の構造上の問題で、2階の出発ロビーは吹き抜けで天井が高く、1階の到着ロビーは天井が低いために開放感が無いわけです。ですから、こればかりはどうしようも無いことなのでしょう。

しかしながら、例えば全体の照明色を変えたり、国際線到着ロビー前にコンビニのようなお店を設置したりと、何か良い工夫はないものでしょうか。国際線到着ロビーとは、私たち日本人にとっては海外旅行から帰ってきた場所ですが、訪日観光客にとってはこれから始まる旅の玄関口であります。

その観点で見ると、仙台空港国際線の到着ロビーには歓迎感があまり感じられないというかワクワク感が無いというか。仮に私が海外からの旅行者だったとしたら、何だか少し殺風景に感じる雰囲気。

昨年に民営化された仙台空港はさっそく空港ビル内の改装に着手し、様々なところが新たに生まれ変わる予定だそうです。おそらく「オール東北」で協力し合いながら迎えなければならないであろう仙台空港への訪日観光客。私たちが楽しんだように、彼らも楽しんで帰られることを願うばかりです。