今年に入ってから様々なメディアでも取り上げられている通り、4月1日から電力自由化が開始されたようです。正確には「電力の小売全面自由化」と言うらしく、これはすでに2000年から大規模事業者への小売から自由化されていたものが段階的に拡大され、とうとう私たち一般家庭への小売までが解禁されたことで、電力の小売が全面的に自由化された、ということのようです。
正直なところ、電力自由化は何やらよく分かりませんでした。すでに現存する大きな発電所や変電・送電の設備などは東北電力のものですから、新たに参入する会社が電線の一本から設備を建設し始めるわけではなさそうです。しかし、電力の小売自由化となれば、少しはイメージしやすくなります。
例えば私が昨年末から使用し始めた楽天モバイルは、NTTドコモの回線を使っているものであり、楽天モバイルが全国に電波塔を建てているわけではありません。しかし、月々の料金は小売業者である楽天モバイルに支払っています。かなりざっくり考えれば、そのようなイメージなのでしょうか。
さて、先日に報道された内容によりますと、4月1日から始まった電力の小売自由化により、実際に電気の購入先を切り替えた家庭はまだ1%前後だとのことですが、この中に我が家も入っていることになります。実は先月から、電気の購入先を東北電力からHTBエナジーへと切り替えてみました。
今年の2月あたりから検討を始め、3月にはWeb上でHTBエナジーとの契約を済ませ、同月にメーターの交換も完了。4月14日の消費分からは、HTBエナジーより電気を購入していることになります。
では、なぜHTBエナジーにしたのか。それは、ここの施策が非常にシンプルで分かりやすく、誰にでも5%の割引きを提供すると約束していたからです。実に潔く、確実に電気代が安くなる施策です。
これからの夏にかけ、ニャンコ先生たちを守るために日中でもエアコンを稼働させる我が家では、東北電力が提供する昼夜別のプランなどが該当せず、また、お得意のポイントバック方式を打ち出したKDDIの「auでんき」では、実際に支払う電気代は1円も下がらず、それ以外の参入事業者は論外。
決して新しいことにすぐ飛びつくタイプではないのですが、今回ばかりは決断が早かったようです。
旅行会社のエイチ・アイ・エスや、長崎のハウステンボスを成功させた、かの澤田秀雄氏が率いるHTBエナジー株式会社。それで賛同する気持ちも少しはあったのかもしれませんが、何よりも、私たちに対して分かりやすく、潔い割引きプランを提供する姿勢に一票を入れたと言えそうです。
2016年4月1日から始まった電力の小売全面自由化。我が家での対応はこれにて完了ですが、すべてのご家庭にHTBエナジーが有利とは限りません。決して多いとは言えない東北電力管内で切り替え可能な新規事業者ですが、各家庭の生活環境に合ったプランを選択することが重要なのでしょう。