吉野家の三の字うな丼

先週ぐらいだったでしょうか。テレビのニュースで、今年は稚魚の不漁が原因で「うなぎ」の価格はまさに「うなぎのぼり」の様相だという報道が。へ~そうですかぁ。

その翌日にいつものファミマへ立ち寄ると、オーナーが駆け寄ってきて「今年も、う・な・重、是非よろしくお願いしま~す」と。あ、はい。たぶんお願いしますよ。たぶん。

そして同じ日に偶然にも先輩から、「あそこのうなぎ屋は絶品だから一度行ってみぃ」と。

もう、私の頭の中は「うなぎ」だらけなのです。

CIMG2168

意外にも単純な私としては、その日から「うなぎ」を食べたくて食べたくてパタパタしてしまいました。考えてみれば、特にうなぎ好きというわけでもなく、1年に数えるほども食べないくせに、あれだけ「うなぎ」の話題で洗脳されてしまうと蒲焼きのイメージが頭から離れません。

先輩がおすすめするお店は、話しを伺うと確かに美味しそうなのです。白焼きと蒲焼きの両方が付いて、さらに肝吸いやら小鉢やらお新香やらご飯で、なんと3千円弱。

内容を考えればお値打ちなのかもしれませんが、私の財力ではホイホイ行きましょうとは言えません。いずれ、連れて行ってくださいね、というチカラの無い話しの締め方で終わりです。

とは言え、蒲焼きの姿は頭の中から消えないばかりか、そのイメージはどんどん大きくなり、このままではクルマの運転さえ危険な状況に。もうこうなったら「吉野家」へ突入です。

CIMG2172

CIMG2176

CIMG2175

おそらく、今年初となる「うな丼」。頭の中でふくらませていたイメージとはずいぶん違いましたが、「うなぎの蒲焼き」であることは間違いなさそうです。

それにしても、潔いほどのご飯の透け具合。3つのサクに分けられた蒲焼きは見事な「三の字」を描き、私がこの場で名付けた「三の字うな丼」は、90度ほど回転させると「川の字うな丼」としても楽しむことができます。

550円しか出せないくせにふざけたことを言ってんじゃねぇ!と叱られそうですが、やはりこの価格で用意するとなると、最初に売価有りきで逆算が繰り返され、原価的にはこのうなぎの量で精一杯なのかもしれません。しかも、今年のうなぎ高騰を考えれば致し方ないのだろうと。

CIMG2179

実際にいただいてみると、決して悪い印象は無いどころか十分に美味しく、むしろこの価格で手軽に「うな丼」を味わえる機会を用意してくれた吉野家には御の字です。蒲焼きも思いのほかふっくらとやわらかく、ご飯に対して具の量は少ないのですが、それを補うタレの量でご心配には及びません。

せめて、せめて蒲焼きの量が「三の字」ではなく「御の字」ぐらいだと即刻「御の字うな丼」と改名するのですが、それはもちろん、叶わぬ願いということなのでしょう。