鳴子峡と中山平温泉

少し前のハナシになりますが、ちょうど2週間前の11月1日。義理の母を連れて鳴子峡へ行ってまいりました。ほぼ毎年のように紅葉を見にどこかへ連れ出すのですが、鳴子峡へ出掛けるのは数年ぶりのことです。この日は連休前の平日ということで鳴子行きを決行したわけですが、天候にも恵まれたせいかなかなかの混雑ぶり。震災以来、未だに遊歩道には下りられないようですが、ひっきりなしに到着する観光バスを目にするにつけ、さすがは宮城を代表する紅葉の名所だと感じるのです。

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さて、もちろん鳴子まで来たら温泉に入らずして帰るわけにはいきません。ということで向かったのは、鳴子峡から目と鼻の先。中山平温泉の共同浴場でもある「しんとろの湯」。鳴子自体が久しぶりでしたので、中山平温泉に浸かるのも何年ぶりかのこと。この付近は「琢秀」に代表されるようなトロっとヌルっとしたお湯が特徴で、以前は「レストハウス星沼」というドライブインでお風呂をお借りしていたことを思い出します。

確か7~8年前にここ「しんとろの湯」があらたに登場してからは、93℃の源泉から木の樋で80mほど引湯することで自然冷却させるという正真正銘の源泉かけ流しをふんだんに味わえるようになったのです。もちろん、鳴子温泉郷全体では源泉かけ流し以外のほうが珍しいのでしょうが。

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久々で絶品のお湯に浸かり、うつらうつらと船をこぎながらも必死で運転して帰宅した時のことです。あれ?腕時計が無い。しんとろの湯に忘れました。最近では自分の歳を忘れることはあっても、落し物や忘れ物はほとんど経験が無い私。腕時計も温泉に入る時にはいつもクルマの中へ置いていくのですが、この時ばかりはそのまま突入し、脱衣カゴへ置き忘れてきたようです。帰宅してすぐに電話すると、その腕時計は届けられていますよとのこと。ほっ。猪瀬東京都知事が、この日本では落とした現金でさえ戻ってくると豪語されていましたが、どうやら私の安い腕時計も戻ることに。

丁重に御礼を申し上げ、そのうちに伺いますと伝えて電話を切ったわけですが、仙台から中山平となると、散歩がてらに出掛ける距離ではありません。何かのついでに、と思いながら、あれ以来は腕時計の代わりに腹時計で時間を読む日々。そして本日、古川へ所用のついでに中山平まで足を運ぶことにしたのです。2週間前と同じ「しんとろの湯」付近は、秋の紅葉からすっかり冬模様へと変化。

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もちろん、ここまで来たらお湯にも浸からせていただきましょう。前回よりも気温が下がったせいか、湯上がりの心地よさが格別です。帰りには重ねて御礼を述べながら、2週間前に忘れた腕時計を無事に受け取りました。そしてクルマに乗り込み、徐々にぐわんぐわんと相変わらず船をこぎながらの運転となったわけですが、ふと手首に目を移すと定位置にはいつもの腕時計が。愛着のある道具が戻ってきて本当に良かった。届けてくださった人に感謝しながら、一生懸命に船をこぎ続けました。