雨のジャズフェスティバル 2013

仙台の初秋を彩る一大イベントである定禅寺ストリートジャズフェスティバル。今年は、しっぽりと秋雨に見舞われた2日間となりました。雨も時と場合によっては風情をかもしだすことがあるのですが、少なくともこのジャズフェスに雨は似合いません。朝夕が少し涼しくなってきた仙台で、太陽さえ顔を出せば実に心地よい風が流れる季節に入ったはずですが、雨が降ってしまうとその気持ち良さは感じることができません。しかし、音楽はいつも通りに私たちの耳に届き、心を揺さぶりました。

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ここ数年で、おそらく写真を撮らなかったジャズフェスは初めてかもしれません。いや、正確に言えば、念のために持参したカメラで最初の数枚は撮ったのです。しかし、荷物を持つことが大の苦手である私にとって、傘とカメラの両立は持続できそうにもありませんでした。やめやめ。もうカメラはしまおう。そして、今年は聴くことに集中しよう。写真としての記録は残らないけれど、音楽や映像を深く記憶のなかに保存することにしよう。これはある意味、雨の功績と言えるのかもしれません。

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たとえ傘の花が開いてステージが見えなくとも、音を聴くことだけはできるわけです。雨のせいで行動力が奪われてしまった感は否めませんが、それでも十分に音楽のシャワーを浴びさせていただいた今年の定禅寺ストリートジャズフェスティバル。湿度が非常に高く、決して快適とは言えなかった状況でしたが、それは主催者側や出演者の方々も同様だったはず。特に、楽器の運搬やチューニングなどには、大変なご苦労をされたことだろうと察するに、心から頭の下がる思いであります。

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主催者や協賛者はもちろん、出演者の皆さんや多くのボランティアの方々のおかげで成り立っている定禅寺ストリートジャズフェスティバルですが、私たち観衆のチカラも必要不可欠なのでしょう。中にはこのジャズフェスを観て、自分も音楽をやってみようと思う人たちもいらっしゃるのでしょう。

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西公園で、あるグループの音楽に聴き入っていた時のこと。私の少し斜め前で聴いていた小さな女の子が、隣りのお母さんらしき女性に何かを耳打ちすると、そのお母さんはニッコリと微笑んで女の子の頭を撫でながら大きくうなずいたのです。さて、あの女の子はお母さんに何と言ったのでしょう。

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その二人のやりとりと表情から察するには、おそらくこうだったのかもしれません。。

ねぇねぇママ、私も歌いたい!

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