朝一番に先輩から連絡があり、可能であれば昼食を付き合って欲しいとのこと。なにやら珍しいお誘いで、まるでデートを申し込まれた気分です。お聞きすると、以前から気になっていたお店があり、1人で行くのも何なので、一緒にどうかということでした。オヤジの1人も2人も同じような気が。
お供します!私もどこかで昼食は食べなければなりませんし、オヤジ同士の昼食は慣れっこであります。しかも今日は絵に描いたような快晴。このような日は外の空気を思い切り吸いたいのです。ということで本町で待ち合わせ、まるでオヤジが似合わないようなお店で昼食をいただいたのでした。
昼食後に先輩と別れ、さてどうしようか。少し時間もあるし、このまま駐車場へ戻るのももったいない。今日はものすごい快晴で、まさに五月晴れです。久しく街を歩いていないし、よし!明日から始まる「仙台青葉まつり」に向けて、街ナカを偵察に行ってみよー。天気が良いとノリも良いのです。
市民広場や勾当台公園は設営の真っ最中。一方で、街ナカはすでに導火線に火がついている様子で、プレ祭りといった雰囲気さえ感じられます。巡行で引かれる数基の「やまぼこ」は、七夕の飾りで彩られた一番町3丁目から2丁目付近に鎮座し、本番に向けて静かにエネルギーを蓄えています。
なかなか間近で観ることができない「やまぼこ」をカメラに収めていると、初老の警備員氏から話し掛けられました。キレイに写るね~。いやいや1万円のデジカメですから。どちらから?すみません、地元なんですが、この季節になるとどうもウキウキしてしまって。いやいや、それでいいんだ。
終戦の2ヶ月後にお生まれになったというその方は、これらの「やまぼこ」を本番まで24時間2交代で守られているのだとか。私はね、これとあれと向こうの3基が担当なんだ。ここから出陣するからね、しっかりみておかないとね。まるで晴れ舞台に我が娘を送り出すかのような優しい笑顔でした。
一人一人が必要とされるそれぞれの配置に付き、すでに「仙台青葉まつり」は始まっているかのようでした。街ナカにはすでに観光客の皆さんもチラホラと。どうやら初日の明日も、五月晴れならぬ青葉晴れとなりそうです。そして、どうか明後日も天気が私たちに味方してくれますように。あの警備員のオジさんが送り出す「やまぼこ」たちを、文字通り「晴れ舞台」で拝みたいのであります。