JR仙台駅の南側に隣接する「ホテルメトロポリタン仙台」。開業して四半世紀が経つ仙台を代表するシティホテルですが、初めてこのホテル名を見た時には目を疑いました。ホテルメトロナポリタン?んなわけはありませんが、今でも「ホテルメトロナポリタン仙台」に見えます。
先週に自宅で「インディアンスパゲティ」を作って食べたことを記事にしましたが、その時のコメントで皆さんがナポリタンの話題をお寄せくださいました。なるほど。スパゲティナポリタンですか。そう言えば何年も口にしていないことに気が付いたのです。意外に単純な私は、プロが作るナポリタンを食べたくなってしまい、その数日後にさっそくナポリタンを探し求めました。
さて、どこに行けば食べられるのでしょう。行き当たりばったりというわけにもいかず、結局のところ向かった先は真っ当なスパゲティ屋さん。まったく冒険心の無い順当な行動と言えますが、実はそこのメニューにも載っているのかどうかは分かりませんでした。しかし、これが正解。
「ナポリタン ハムとソーセージ」。メニューを見る限りギリギリのランクインといった雰囲気で、今やナポリタンが主役を取る時代ではないのかもしれませんし、もしかしたら現代の小洒落たパスタ屋さんにはナポリタンが載っていない可能性もあります。そんなナポリタンを、いざ実食。
自家製インディアンスパゲティに慣れていたせいか、一口食べた瞬間に甘い!そうそう、こんなちょっと甘めの風味こそが、どこか懐かしさを感じさせるナポリタンの味です。ハムとソーセージ、そして玉ねぎとピーマンとマッシュルームが、ケチャップとトマトソースを合わせたような甘めのソースで炒められています。これは想像以上に上品で、実に美味しいナポリタン。
しかしながら、これは昭和のナポリタンではなく、何となく上品すぎる平成のナポリタンなのでしょう。昔のナポリタンはもっと麺自体が炒められており、全体的にグダグダしていたような気がするのです。盛り付け方も、横に広げられている昔風ではなく、上への高さを見せる現代風です。
もちろんこれはこれでとても美味しかったわけですが、やはり昭和のナポリタンを食べるには、洋食店か喫茶店を探すべきなのかもしれません。具材と麺をケチャップで香ばしく炒められたナポリタン。麺にチョッと焦げが付いたような昭和のナポリタン。次回にはそれを狙います。