男性用トイレ

思えば、百貨店などがこぞって化粧室の大改装を施した時期がありました。特に女性のお客様に対しては、化粧室を綺麗に整備することによりご来店の動機を高め、店内での滞在時間を少しでも長くしていただいて、心地良い時間を過ごしていただこうということなのでしょう。

いくらタダで拝借する身とはいえ、化粧室が汚いお店には良いイメージを持ちませんし、自然に足が遠のいてしまうことも少なくありません。何もそれは女性に限ったことではなく私たち男性陣もまったく同じなのですが、残念ながらそれが話題に上ることはあまりないようです。

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先日、仙台市内では比較的新しいオフィスビルにお邪魔する機会があり、実はその際にトイレも拝借したのですが、そのキレイさに驚いてしまったのです。ダークブラウンで統一されたその空間は高級ホテルのそれと見間違うほどで、現代のオフィス環境はここまで来ていたのかと。

考えてみればオフィスビルもテナント誘致の競争で、「商売」という意味では他の商業施設と違いは無いのかもしれません。そしてこのオフィスビルに限らず、見渡してみると商業施設を中心として、昔に比べて男性用トイレもどんどんキレイになってきていることに気付かされるのです。

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これらは、とあるショッピングモールの男性用トイレ。お客様で混み合う日時ではなかったとはいえ、実にキレイに保たれています。フロアごとに少しデザインが異なるその造りは、昔に比べれば障害者の方や小さなお子様連れの男性への配慮も十分になされているようです。

色も茶系を用いるなど少しシックな雰囲気にも感じられ、実に心地良い空間となっています。ここで珍しかったのは、隣りの便器との間に仕切りが用意されたトイレ。個室以外で便器を板で仕切る造りを商業施設ではほとんど見ませんが、これはこれで実に安心感が増すのです。

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お子様用の可愛い小さなトイレとおむつ台。おむつ台が男性用トイレにも用意されるようになったことに時代の流れを感じるわけですが、考えてみれば、これらすべては商業施設にとって直接的な利益を生まない施設。設備投資や清掃管理にはおそらく相当なコストがかかるのでしょうが、それらを拝借する私たちも、トイレをキレイに維持できるよう協力すべきなのでしょう。

トイレの神様は、トイレを綺麗に掃除する人ばかりではなく、掃除する人のことを想ってトイレを綺麗に利用する人たちも、とびきりのベッピンさんやイケメンさんにしてくれるに違いありません。