福祉大の学食

3年ほど前でしょうか。東北福祉大学とJR東日本の思惑が一致し、仙山線上に「東北福祉大前駅」という駅が新たに出来上がりました。その際同時に完成したのが「ステーションキャンパス」。

そして、この前を通るたびに気になっており、関係者の話しからもわりと良い評判が聞こえていたのが、その福祉大ステーションキャンパス内にある、「GAKUSHOKU 郷(ふるさと)」です。

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さすがに高校や女子大の学食に飛び込むのはマズいでしょうが、ほとんどの大学の学食は外来者を拒否しないところが多いようです。またご存知の通り、市役所や区役所の食堂や大型病院の食堂など、関係者以外でも気軽に利用できる公的施設の食堂は意外に多く、実は狙い目なのかもしれません。

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さて、この福祉大の学食。なんと言っても、その「学食」らしからぬ佇まいが目を引くのです。お店自体がキャンパス内と言うよりも、道路側に面していること。そして、どう見ても「学食」には見えない店構え。これには興味津々。何としても一度は訪れたいと思っていたのです。

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結論から申し上げますと「学食系」の基準を大幅に逸脱しています。特に店内などは、その辺の民間食堂よりもキレイで、自分が「学食」で食べていることを忘れてしまうくらいなのです。

日替りである本日のA定食は「チキンカツ」。入り口を入ってすぐの有人レジで購入した食券を、厨房へ出して出来上がりを待つというシステムで、お膳にご飯やみそ汁だけは自分で用意しなければなりません。しかし、注文後に作ってくれるチキンカツは、熱々で美味しいのです。

時代は違えど、どこぞの「礼拝堂地下の学食」とは雲泥の差であります。来店者の9割はどう見ても学生以外の一般人ですが、出される食事は学生価格。最高額は500円です。

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ある女子大生がテーブルでコンパクトを取り出し、「テクマクマヤコン・・」とやりだしたところ、厨房から大将がすっ飛んで来て「みっともないから化粧室へ行ってやりなさい!」と一喝し、隣りの主婦グループに対して「ウチの学生が、申し訳ありません・・」と謝る実に教育的な場面も。

いやはや、まったく侮れない「福祉大の学食」。この予算であれば、もしかしたら「半田屋」よりお勧めかもしれません。なんと言っても、ご飯は自分で「特盛り」にすれば良いのですから。

来店客へ対しての接客や挨拶も、学食という雰囲気よりは、一般の飲食店同様にキッチリしたもので好印象。今後は他のメニューも試しつつ、やはり「公的食堂」シリーズも面白そうです。