仙台弁 「がすと」

R0013617

グルメの皆さん、ごめんなさい。今日は「ガスト」は「ガスト」でもファミレスの「ガスト」ではなく、仙台弁の「がすと」の話題であります。通常は「~でがすと~」といった使い方をされます。

もともとは「んでがす」や「~でがす」といった「がす」という言葉から発展したものと思われ、おもに70代以上の方々がよく使う方言でしょうか。だいぶ前のことですが、仙台生まれの義母がひ孫に対して、「ほいなごどして駄目なんでがす!」と注意したのですが、「ガス?」と首を傾げられて、現場に居合わせた全員が爆笑したことがありました。初めて聞くと難しいのです。

要は「~です」のことを「~でがす」と言うのですが、なぜ「が」を付けるのかは分かりません。

IMGP1370

バカボンのパパが言う「賛成の反対なのだ」は、「賛成の反対でがす」という具合に、「~でがす」は、ある程度自信を持って言い切る場合に使うのに対して、「~でがすと」の「と」を入れるだけで、「賛成の反対でがすと」となり、「賛成の反対なのだよ」と、ほんの少し優しく聞こえます。

ただでさえ日本語の表現は幅広く難しいと言われていますが、たった一文字を入れるか入れないかで、相手に与える印象も変わってくる場合があるので大変です。「今日のお召し物は本当に素敵ですね~」と真剣に褒めたとしても、「はいはい、いつもは貧弱でごめんなさいね~」などと、「は」と「も」をミスったりすると、その場をずっとビクビクしながら過ごすはめになりそうです。

IMGP1371

「人の顔みでな犬のけっつの写真、こいなどごさ載せで駄目なんでがすと」と叱られますが、今後は「~でがす」や「~でがすと」という仙台弁を使う人も少なくなっていくのかもしれません。少なくとも本間ちゃんだけには、今後も「本間でガス」と言い続けていただく事を祈るのみです。