自腹で買ってでも食べたい隠れ仙台銘菓3選

最近になって神戸のお土産をいただきました。神戸風月堂の焼き菓子の数々。神戸と言えば、ゴーフルで有名な神戸風月堂はじめ、ユーハイムやモロゾフ、ゴンチャロフといったような全国に名を馳せる老舗店の本店が構える街。これら4店舗からお土産を選んでおけば間違いないのかもしれません。

今回はゴーフルではなく、アラカルトで選んでくださったという神戸風月堂の焼き菓子をパクパク食べながら、さて今どきの仙台のお土産お菓子とは何なんだろうと考えてしまいました。萩の月?それとも白松がモナカ?どちらも絶対的な知名度を誇る仙台銘菓ですが、それじゃ自腹で買って食べるか?そう自問自答すると答えは微妙。そこで思いついたのが、「自腹で買ってでも食べたい隠れ仙台銘菓3選」。「隠れ」というのは失礼な言い方かもしれず、決して隠れていたいわけではないのでしょう。しかしながら、おそらく全国的な知名度までは無さそうだというところで選んでみました。

まずはこれです。寿三色最中本舗から発売されている「ぶなの森」。寿の三色最中と言えば「ひとつ食べても美味しさ三つ」のCMフレーズが今でも頭から離れないほど地元では有名な老舗菓子店。

ちなみに、白松がモナカ本舗の創業が昭和7年であるのに対し、寿三色最中本舗の創業は昭和6年とありますから、意外にも白松がモナカ本舗よりこちらのほうが1年だけ先輩ということのようです。

さて、この「ぶなの森」を寿三色最中本舗でいつ頃発売したのか、詳しいことはわかりません。とは言え、少なくとも私は10年以上前から食べていますので、ここ数年ということではなさそうです。

やはり看板商品である「三色最中」の前には出られない運命であろう「ぶなの森」。最中(モナカ)が決して嫌いなわけではありませんが、正直なところ今の私が自腹で最中を好んで買って食べることはないでしょう。でも「ぶなの森」なら買います。なぜならば、美味しいから。最初に食べた時からそう感じ、それは今でも変わりません。ぶ厚いタルト生地のような台座に乗ったカラメル風味のスライスアーモンド。どちらかと言えばスポンジケーキ&生クリーム系が得意ではない私は、この手の焼き菓子に手を出してしまうわけで、この「ぶなの森」はど真ん中のストライクだったのであります。

寿三色最中本舗の「ぶなの森」は1つ173円(税込み)。

次はこれです。菓匠三全から発売されている「ロワイヤルテラッセ」。菓匠三全と言えば、仙台市民の主食である「萩の月」であまりにも有名な菓子処。その菓匠三全で、言ってみれば別ラインとして展開している「ロワイヤルテラッセ」の看板商品です。これも初めて食べたのは10年ほど前でしょうか。それまで名前は耳にしていたのですが、意外にも地元の銘菓を自分で買うことはあまりなく、この「ロワイヤルテラッセ」は、我が家へ遊びに来た客人が手土産に買ってきてくれたものでした。

そして口に入れた瞬間。なにこれヤバいんじゃね?かなり美味しい!東京出身の客人が手土産に買ってきてくれた初めて食べる仙台銘菓に驚く私。まったくお恥ずかしい話しであります。あれ以来、私が菓匠三全の品々で「萩の月」よりも「ロワイヤルテラッセ」に注目するようになったのは自然の成り行きでした。しかし、これを扱っているお店は少ないのが難点。萩の月などを扱っている「菓匠三全」の看板店では置いておらず、「ロワイヤルテラッセ」の看板店での専売商品なのです。製造は同じ菓匠三全なのですが、いわゆる洋菓子のブランドとして完全に分けて展開しているようです。

やっぱり私は焼き菓子が好きらしいのですが、はたしてこの「ロワイヤルテラッセ」は何と表現すれば良いのでしょう。さっくりとした柔らかい生地に挟まれているのは、さつまいもや栗やバターを練り込んだ「ダマンドポテト」というモノらしいのですが、この柔らかい風味と薄く敷かれたホワイトチョコ、そして柔らかいサブレ生地とのハーモニーがたまりません。前述のように購入できるところが限られており、特にクルマで行けるお店は仙台市青葉区の菓匠三全の大町本店かロワイヤルテラッセ旭ヶ丘店のみ。それがまた萩の月より希少な価値を感じさせているのは事実かもしれません。

▼ パッケージもゴールドでゴージャスな「ロワイヤルテラッセ」。1つ230円(税込み)。

そして最後はこれです。嵯加露府の「仙台デリース」。ほらほら、これも焼き菓子。結局のところ好みはそう大きく変わらないわけで、私は完全に焼き菓子派だと宣言しましょう。そしてこの嵯加露府の焼き菓子は、過去にも当ブログで取り上げていたことがありました。それがこちらの記事です。

その昔、藤崎百貨店の中央通り側近くに「嵯加露府(サカロフ)」という洋菓子店があったことは、以前のブログでも記事にしたことがありました...

ところが、まったく寝耳に水の情報が。なんと「嵯加露府」が今年の春に閉店していたというのです。確かにこのところはご無沙汰で、わざわざ買いに行くこともしなかったわけですが、自分の中では正真正銘の隠れ仙台銘菓である「嵯加露府」の焼き菓子が幻のものとなったことに動揺を隠せません。しかしながら、同時に次のような情報も飛び込んできました。嵯加露府が復活というものです。

仙台で50年以上もの永い間愛され続けながらも閉店をした嵯加露府の焼き菓子、オーナーの意思を引き継ぎ、yuzukiで復活させるプロジェクト - クラウドファンディング Readyfor

要は、高齢を理由に引退を決意した「嵯加露府」の店主が、縁があった若き菓子職人に何とか「嵯加露府」を引き継いてもらおうと考えたという、まるでドラマのストーリーのような話し。これには実に驚きました。私にとって「嵯加露府」のデリースやクロカントは、上記の「ぶなの森」や「ロワイヤルテラッセ」とは次元が違うほど重みのある隠れ仙台銘菓。これこそが隠れ仙台銘菓のナンバーワンであり、できることなら今すぐにでも自腹で買って食べたい一品。はたして「嵯加露府」の焼き菓子は幻で終わるのか、それとも見事に復活を遂げるのか。「隠れ仙台銘菓3選」の記事には絶対に「嵯加露府」が必要。もちろん私も小さな一票を投じつつ、結末を静かに見守りたいと思います。