台北での滞在が10倍楽しくなった中華電信のSIMカードと地下鉄の悠遊カード

人生初となった台湾への旅。本来であれば用意周到に挑むところですが、今回は弟氏が現地でガイドを務めてくれるということもあり、どこに行って何をするかはすべてお任せのプラン。昨年に台湾へお邪魔しているカミさんからは、あそこがいいここの何が美味しいと言われたわけですが、まずは弟氏に身を委ねて自分で感じてみよう。そう考えて事前に台北を詳しく調べることはしませんでした。

しかしながら、旅の環境を効率化する道具として2枚のカードだけは入念に調べておいたわけです。

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その一つがSIMカード。私のスマホは昨年末に楽天モバイルから手に入れた「honor 6 plus」です。いわゆるSIMフリーのスマホで、これに現地で販売されているSIMカードをセットすることで現地のモバイルネットワークに接続できるということは、先人の皆さまがネット上に公開してくださっている情報で認識していました。これはありがたい。スマホを使えるのと使えないのでは大違いです。

どうやら「中華電信」という会社が良さそうで、タイガーエア台湾が到着する台湾桃園国際空港の第1ターミナルにも店舗があるとのこと。そのことを事前に弟に話したところ、万が一にも到着が遅れてお店が閉まったら大変なので、私が一緒に買っておきましょうか?と。おぉ!それはありがたい。彼もSIMフリーのルーター用に中華電信のSIMカードを買う予定だったらしく、お願いすることに。

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頼んでおいたのは、中華電信の「デイ型プリペイドカード5日間」。5日間(120時間)のデータ量無制限に少しの無料通話分も含まれて、お値段なんとNT$300(約千円)。やっす!こりゃ助かるわ。

弟氏からは事前にSIMカードのサイズを聞かれていたのですが、実際にはどのサイズでも切り抜いて使えるようになっており、このあたりも実にユーザーフレンドリーだよなぁと感心するのでした。

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さっそくmicroSIMカードの大きさに切り抜き、honor 6 plusに入っているSIMカードと入れ替え。

どれどれ。電源を入れてっと。たしか「APN」の設定をすれば繋がるはずなんだけど。ん?あれれ?

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ん?なんだなんだ?すでに繋がっている雰囲気。電源を入れただけなのに。自動で繋がるの?これ。

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APN設定の画面を開いて確認したところ、自動的に「中華電信」が選択された状態になっています。

わぉ!スゴい。なんで?電源を入れただけで何もしていないのに繋がりました。推察するにHuawei社製のこのスマホには「中華電信」のAPNが初めから用意されており、セットされたSIMカードを読み込んで自動的に設定されるのでしょう。ということは、お膝元であるASUS社製のZenFoneなども同様なのかもしれません。いずれにしても、これはとても簡単でありがたい設計と言えそうです。

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通信事業者名に「中華電信」が表示されているところに思わずニヤリとしてしまったわけですが、このモバイルネットワーク環境によって台北での滞在がどれほど有意義なものになったことでしょう。

グーグルマップが使えることで行動力が格段に上がったのは言うまでもなく、すべてのメールもこれまで通りに受信でき、なによりもラインの無料通話でカミさんと何度も電話ができたのは非常に助かりました。これは旅行者にとって実にありがたい通信環境。しかも、5日間の使い放題で千円とは。

さらに「050」で始まるIP電話を利用してガラケーへの着信もこのスマホへ転送させていたことにより、なんら不自由な思いをすることが無かった今回の旅。中華電信の通信速度も上々で、これは是非とも多くの人におすすめしたいところです。ちなみに大手3社SIMロック機の場合でもSIMフリーのルーターがあれば大丈夫。弟氏は大手3社のiPhoneなので、いつもルーターを使っているようです。

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そしてもう一つが「悠遊カード(EASY CARD)」と呼ばれるICカード乗車券です。これは、台湾観光協会が実施していた「悠遊カード」のプレゼントキャンペーンのことを弟氏から教えてもらって知ったわけですが、調べてみると確かにとても便利そうなカード。弟氏はもちろん、渡航歴がある父親もすでに持っており、お兄さんも是非ともキャンペーンに応募してこれを用意して欲しいとのこと。

残念ながら当選はしなかったらしく、出発前に私には何も届かなかったのですが、2日目の朝にすぐさま購入しました。これがあれば「台北MRT(地下鉄含む都市鉄道)」を簡単に利用できるのだと。

▼ 地下鉄の有人窓口にてカードをNT$100で購入後、専用端末にお金を入れてチャージします。

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▼ カードを置いて、とりあえずNT$500をチャージしましょうか。

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▼ NT$500が入りました~!あとNT$9,500入れられるよ~って、そんなに入れるか!

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今回の旅では、弟氏によるガイドのおかげで、ほとんどの移動にこの台北MRTを使ったわけですが、いちいち乗車券を買っていたら実に大変だっただろうと思うほど便利に活用できた「悠遊カード」。

要は日本で言えば「Suica」なのでしょうが、ふだん電車に乗らない私にはとても新鮮。しかもこの「悠遊カード」は台北MRTのみならず、猫空ロープウェイや空港までのリムジンバスにも利用可能。さらには電子マネーとしてコンビニなどでの買い物にも使えるとくれば、使わない手はありません。

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この「悠遊カード(EASY CARD)」を使えば、乗車運賃が2割引きとなることにも驚きです。近隣であればNT$20(約70円)で乗ることができ、日本に比べれば低運賃で利用できる台北MRTですが、このカードを使えばすべて2割引き。便利なうえに安くなる、利用しがいのあるアイテムです。

▼ 運賃のほか乗車時間も調べることができるアプリ。

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▼ 利用した台北の都市鉄道すべての駅で目にしたホームドア。設置率は100%かもしれません。

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というわけで、初めての台北でも存分に楽しむことができたのは、もちろん弟氏による的確なガイドのおかげ。そして、低価格で用意されるモバイル通信手段のおかげ。さらには、簡単に低コストで利用できる台北MRTのおかげ。台北での滞在が10倍楽しくなった中華電信のSIMカードと地下鉄の悠遊カード。なにもこの表現は大げさではなく、もしもこれら2枚のカードを利用しなかったとしたら、その苦労は10倍どころではなかったかもしれません。その環境に、心から感服するのであります。